Salesforceは、米サンフランシスコで15日(現地時間)に開いた年次開発者会議「TrailblazerDX 2026(TDX)」で、次世代のエージェント開発環境「Salesforce Headless 360」を発表した。
同社は、400超の技術セッションを用意した今回のイベントで、「エージェンティック・エンタープライズ」への移行を支える開発環境と新機能を打ち出した。
Headless 360は、開発者がSalesforceのUIに直接アクセスしなくても、APIやモデル・コンテキスト・プロトコル(MCP)、コマンドベースのツールを通じて主要機能を呼び出せるようにする。60超のMCPツールと30超の事前構成済みコーディングスキルを備え、Claude Code、Cursor、Codex、WindsurfなどのAIコーディング環境とSalesforceプラットフォームを接続できるとしている。
あわせて、Slackを起点に音声やWhatsAppなど複数チャネルでのやり取りを支えるUIサービス「Experience Layer」、エージェントの信頼性を評価する「Testing Center」、さらに「カスタムスコアリング評価」ツールも提供する。
マルチエージェントを統合管理する「Agent Fabric」も強化した。ドラッグ・アンド・ドロップのキャンバス上でマルチベンダーのエージェントを視覚的に設計・オーケストレーションできるほか、Googleの「Gemini」を含む複数の大規模言語モデル(LLM)に対応し、利用できるモデルの選択肢を広げた。
Salesforceはこのほか、AppExchange、Slack Marketplace、Agentforceのエコシステムを統合した「AgentExchange」の機能も拡充した。約1万3600件のアプリ、エージェント、MCPサーバーが登録されている同マーケットプレイスに、セマンティック検索を新たに導入。業務目的に合ったソリューションを見つけやすくするという。
パートナーエコシステムの支援策として、5000万ドル(約75億円)規模の「AgentExchange Builders Initiative」への投資計画も公表した。
AgentExchangeを率いるブライアン・ランズマン氏は、「エージェンティック時代に合わせ、アプリマーケットを再び進化させている」と述べた。その上で、「AgentExchangeは顧客によるエージェントやアプリの開発・導入を後押しすると同時に、パートナーにも新たな市場機会を提供する」と語った。
Salesforce Koreaのパク・セジン代表は、「AIエージェントをいかに速く、信頼できる環境で開発・運用できるかが競争優位を左右する」と指摘。「韓国の企業とパートナーが実質的なビジネス成果を上げられるよう、支援を続ける」と強調した。