Metaのマーク・ザッカーバーグCEO(写真=Shutterstock)

Metaは8日、新たなAIモデル「Muse Spark」を公開した。クローズド型モデルとして展開し、一部パートナー向けに非公開APIのプレビュー提供も開始した。数週間以内にFacebookやInstagram、WhatsApp、Messenger、Ray-Ban AIスマートグラスなど主要サービスへ順次導入する。

Muse Sparkは、Meta Superintelligence Labsが開発した「Muse」シリーズの第1弾に当たる。Scale AIのCEOだったアレクサンドル・ワン氏がMetaに参画して以降、初めて投入するAIモデルとなる。ワン氏は、Metaが昨年6月にScale AIへ143億ドルを投資したのに伴い加わった。

Metaはこれまでのオープンソース中心の戦略を見直しながら、AI開発体制の立て直しを進めてきた。Metaは、Meta Superintelligence Labsが過去9カ月でAI基盤を全面刷新し、従来より速い開発サイクルを実現したとしている。

Muse Sparkは、最高水準の性能を前面に押し出すというより、効率性と実用面での競争力を重視したモデルと位置付ける。Metaによると、改良した学習手法と再構築した技術インフラにより、既存の中規模モデル「Llama 4」と同等の性能を、より少ない計算資源で実現した。マルチモーダル認識や推論、ヘルスケア、エージェント業務などで競争力のある性能を備えるという。

提供形態も従来とは異なる。Muse Sparkはオープンソースではなく、クローズド型モデルとして投入した。将来的にはオープンソース版の公開も検討する一方、外部開発者向けにAPIとして基盤技術を提供する新たな収益モデルも試す。現時点では一部パートナーに限定して非公開APIプレビューを提供しており、今後は有料APIアクセスを段階的に拡大する計画だ。

Muse Sparkは、Meta AIの独立アプリとデスクトップ版Webサイトにはすでに導入済みだ。今後数週間以内に、Facebook、Instagram、WhatsApp、Messenger、Ray-Ban AIスマートグラスにも順次展開する。

利用モードは3種類用意した。簡単な質問に素早く答える「Instant mode」、法律文書の分析や食品写真からの栄養情報把握といった複雑な問い合わせに対応する「Thinking mode」、複雑な作業を複数のAIエージェントが並列に推論しながら処理する「Contemplating mode」だ。

Metaは、Contemplating modeについて、Googleの「Gemini Deep Think」や「GPT Pro」など上位の推論モデル・推論モードに対抗できるとしている。あわせてMeta AIには「Shopping mode」も追加し、衣類の購入やインテリアの検討を支援する。

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