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SAPは、マスターデータ管理(MDM)を手がけるReltioを買収する。分散した企業データを統合し、AI活用に適したデータ基盤を整えることで、「SAP Business Data Cloud」の機能強化につなげる。Techzineが27日、報じた。

企業データは複数のシステムや業務領域にまたがって散在していることが多く、そのままではAIの性能を十分に引き出しにくい。Reltioは、AIを活用したエンティティ解析技術を通じて、構造化データと非構造化データを単一の正本データ(ゴールデンレコード)として統合するプラットフォームを提供している。異なる形式で各所に分散するデータを識別し、一元化できるのが特徴だ。

Reltioの技術は、SAP環境に加え、SAP以外の環境でも活用できる。SAPは買収完了後、同社の技術をSAP Business Data Cloudに組み込む方針だ。SAP Business Data Cloudは2025年2月に発表していた。

Reltioの技術は、SAPのAIアシスタント「Joule」やJouleエージェントが、一貫性と信頼性の高いデータに基づいて動作するための基盤にもなる。モデルコンテキストプロトコル(MCP)にも対応しており、ユーザーはリアルタイムのマルチエージェントワークフローを構築できる。例えば、購買エージェントがサプライヤーリスクをほぼリアルタイムで評価するといった活用を想定している。

またReltioは、ライフサイエンス、ヘルスケア、金融サービス向けに、業種別に事前構築した「Velocity Pack」も提供している。

買収後もReltioは単体ソリューションとして販売を継続する。顧客はReltioを単独で導入することも、ほかのSAP製品と組み合わせて導入することもできる。

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