AppleはWebブラウザ「Safari 26.4」を公開した。WebKitでは44の新機能を追加したほか、191件の不具合を修正し、旧機能を1件削除した。開発者向け機能の拡充と安定性向上を図ったアップデートとなる。
3月24日付の米ITメディア「9to5Mac」によると、Appleは公式ブログで今回の主な変更点を紹介した。ブログでは、Web開発者体験チームのジェン・シモンズが詳細を解説している。
注目点の1つが「CSS Grid Lanes」への対応だ。複雑なレイアウトやビジュアルギャラリーを、より柔軟に構成できる機能で、Webデザイン分野で期待されてきた。これにより開発者は、より直感的で細かなインタフェース設計を進めやすくなる。
リアルタイムWeb向け機能も強化した。Safari 26.4は、WebSocketの代替技術として注目される「WebTransport」をサポートする。低遅延通信を生かし、マルチプレイヤーゲームやリアルタイム共同編集ツール、ビデオ会議などで、より安定した体験の実現が期待される。
入力まわりでは「Keyboard Lock API」を新たに導入した。これによりWebアプリは、ブラウザ側の制約を受けにくい形でキーボード入力を制御できるようになる。ゲームや専門用途のWebアプリで、より精密な入力処理に対応しやすくなる。
旧機能の整理も進めた。CSS Font Loading APIで使われていた「FontFaceSet」コンストラクタは、CSS Working Groupの決定を受けて削除した。標準仕様の整備に沿った対応とみられる。
安定性の改善も今回の更新の柱だ。Appleは191件の不具合を修正した。対象はSVG、テーブル、MathML、CSS Zoomなど広範囲に及び、Webページの互換性や全体的な動作の改善につながるとしている。
今回のアップデートは、Webアプリの性能向上やリアルタイム機能の強化を意識した内容といえる。Appleは開発者向け機能の拡充を通じ、ブラウザ分野での競争力強化を進める姿勢を示した。