フィンテック各社でIPO準備が本格化している。画像はイメージ

韓国のフィンテック企業で、株式新規公開(IPO)に向けた動きが再び活発になっている。海外市場で実績を積んだ企業からデータ基盤のプラットフォーム企業まで有力候補が相次ぎ、停滞感のあった業界に改めて注目が集まっている。

業界関係者によると、KBankが3度目の挑戦でKOSPI上場を果たしたことを受け、韓国のフィンテックIPO市場には追い風が広がっている。

海外送金プラットフォームのHanpassがKOSDAQ上場を控えるなか、Tossを運営するViva Republica、マイデータ企業のBankSalad、小規模事業者向けデータプラットフォームを手掛けるHankook Credit Data、保険比較・推薦プラットフォームのHabit Factoryなどが有力候補として取り沙汰されている。

なかでも市場の関心が大きいのは、Tossを運営するViva Republicaだ。Tossは最近、金融監督院に指定監査人制度に関するガイドラインを問い合わせ、上場準備の手続きに入った。

指定監査人制度は、上場準備企業が会計の透明性を確保するため、金融監督院から外部監査人の指定を受ける手続きを指す。

業界では、Tossが米国市場への先行上場後に韓国市場へ再上場する、いわゆる二重上場方式を検討しているとの見方が出ている。早ければ年内にも米国市場に上場し、2028年に韓国での上場を進めるとの観測もある。

マイデータ企業のBankSaladも上場準備を進めている。Mirae Asset Securitiesを主幹事に選定し、実査を進めており、下半期のKOSDAQ上場を目標にしているとされる。

同社は昨年上半期に黒字転換を達成した。マイデータと人工知能(AI)を活用した保険診断サービスの売上高も230%超伸びるなど、成長性を示したとの評価が出ている。

海外市場で成果を上げたフィンテック企業も、IPOに向けた動きを強めている。保険比較・推薦プラットフォーム「Signal Planner」を運営するHabit Factoryは、Samsung SecuritiesとKB Securitiesを共同代表主幹事に選び、上場準備に着手した。

Habit Factoryは、AIベースの保険相談・設計・推薦システムを構築し、設計担当者の生産性を業界平均の10倍以上に高めたとしている。米国の住宅担保ローン市場にも進出しており、カリフォルニア、テキサス、ジョージア、ネバダ、ワシントンの5州で住宅ローン専門銀行を運営している。上場時期は2027年を目標とする。

フィンテックスタートアップのAffinittも上場を進めている。Affinittはインド市場を中心に、AIベースの金融プラットフォーム「True Balance」を運営し、急成長を遂げた企業だ。

スマートフォンの非金融データを活用した代替信用評価システムを通じ、従来の金融サービスにアクセスしにくいインドの中間層を対象に金融商品の仲介を手掛けている。

売上高は2020年の91億ウォンから昨年は1650億ウォン規模に拡大し、営業利益は約300億ウォンだった。累計の金融商品仲介額は2兆6000億ウォンを超えた。

小規模事業者向け経営管理プラットフォーム「Cash Note」を運営するHankook Credit Dataも、IPOを準備しているとされる。全国170万事業所に、帳簿管理、売上分析、決済、金融サービスを提供している。

昨年12月には単月で初の営業黒字を確保し、収益性改善の流れを示した。

フィンテック業界では、上場成否のカギは収益性と技術力にあるとの見方が強い。足元ではシステム障害や接続トラブルが相次いでいることから、セキュリティーとシステム安定性の強化も重要課題に挙がっている。

業界関係者は「業績と技術力を同時に証明した企業が上場に成功すれば、韓国のフィンテック産業全体にも前向きな影響を与えるだろう」と話した。

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