米Big Techでは、解雇に代えて希望退職を募る動きが広がっている(写真:Shutterstock)

米MicrosoftやGoogleなどのBig Techで、大規模解雇の代替策として希望退職を活用する動きが広がっている。従業員に選択肢を示しながら人員を調整し、社内の反発を抑える狙いがある。

米Business Insiderによると、Microsoftは27日(現地時間)、今年2回目となる希望退職プログラムの実施を明らかにした。対象は全従業員22万3000人の約27%に当たる6万人に上る。

対象となるのは、米国、カナダ、英国、インドの一部組織に所属する従業員。応募者は12月初めまでに参加の可否を決める必要があり、退職条件は通常の解雇時と同程度の補償内容とされる。応募が受理された従業員は年末に退職する。

Microsoftは4月にも、米国内の長期勤続者約8750人を対象に希望退職を実施した。このときは、年齢と勤続年数の合計が70以上の従業員に応募資格を付与し、対象者の約30%が応じたという。

Googleでも、人員削減に先立って希望退職を優先的に導入するよう求める声が社内で続いている。7月には従業員約100人がカリフォルニア州マウンテンビューの本社前で集会を開き、4500人超の署名を集めた雇用安定を求める請願書を提出した。

Alphabet労働組合の幹部で、Googleに20年以上勤務するエマ・ジャクソン氏は、「希望退職は従業員に選択肢を与える、より人間的な方法だ」と評価した。

専門家の間でも、長期勤続者が多いBig Techでは希望退職の有効性が高まりやすいとの見方が出ている。Googleで人事責任者を務めたラズロ・ボック氏は、「強制的な解雇に比べ、組織の士気に与えるダメージは小さい」と説明した。

一方で、課題もある。希望退職は応募規模を事前に読みづらく、会社が想定する人員削減目標に届かない可能性がある。逆に、企業が引き留めたい中核人材まで競合他社に流出するリスクも指摘されている。

従業員にとっても、判断材料は退職金だけではない。年金や株式報酬、医療保険などを含め、長期的な経済的影響を踏まえて検討する必要がある。

Big Tech各社がAI投資の拡大とコスト削減を並行して進めるなか、希望退職が従来の強制解雇にどこまで代わる手段となるのか、関心が集まっている。

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