写真=Shutterstock

ビットコインのオンチェーン指標に、市場の売り圧力が和らぎ、新たな上昇局面に移行する可能性を示す動きが出てきた。CryptoQuantは、長期間動いていないBTCの実現時価総額比率が低下へ転じた点に注目し、初期的な強気シグナルとの見方を示した。

Cointelegraphが27日(現地時間)に伝えたところによると、オンチェーン分析企業のCryptoQuantは、18カ月以上動いていないビットコインが実現時価総額全体に占める比率の変化を分析した。

実現時価総額は、各ビットコインが最後にオンチェーンで移動した時点の価格を基準に算出する指標。CryptoQuantの集計では、18カ月以上動いていない保有分の実現時価総額比率は9月16日に26.98%となり、2024年11月中旬以降で最高を記録した。その後は26.59%まで小幅に低下した。

CryptoQuantは、この比率が上昇後に低下へ転じた局面では、その後に強い上昇相場が続くパターンが過去にも繰り返し確認されたと説明した。一方、今回は低下幅がまだ小さく、本格的な上昇シグナルに向かう初期段階にある可能性があるとしている。

長期保有層のオンチェーン活動の鈍化は、利益確定よりも継続保有を選ぶ動きとして解釈できるという。こうした層の実現時価総額比率は2025年11月以降、全体として上昇基調を維持しており、ビットコイン価格が史上最高値の12万6200ドルから下落する過程では、利益確定の動きも増えたとした。

保有期間別の損益では、長期保有層のうち現時点で含み損の状態にあるのは、18カ月〜2年保有のグループだけだった。このグループの平均取得単価は9万3193ドル。ビットコインは2025年の史上最高値以降、この水準を下回ったものの、より長期の保有層は全体としてなお含み益を確保している。CryptoQuantのデータでは、2026年の下落局面は、ビットコイン価格が2〜3年保有層の平均取得単価を上回って推移した初めての弱気相場になった。

需給面でも、供給圧力の緩和を示す兆候が出ている。Galaxy Digitalは先週公表したレポートで、今回の弱気相場における史上最高値からの最大下落率は53%と、過去の弱気相場の中で最も小さかったと分析した。中でも、これまで相場の上値を抑えてきた長期休眠BTCの移動が減っている点を挙げた。

Galaxy Digitalによると、5年以上動いていなかったビットコインの移動量は、2024年が月平均6万7000BTC、2025年が月平均4万7000BTCだった。2024年10月以降の移動量は合計111万BTCに達し、そのかなりの部分を上場投資信託(ETF)と、ビットコインを財務資産として保有する企業が吸収したという。同社は、これが12万6200ドル近辺で相場の上昇を抑える供給要因になっていたと説明した。

一方、2026年に入ってからは、5年以上休眠していたBTCの月平均移動量は3万4000BTCへ減少した。2024年のほぼ半分の水準で、過去に価格上昇を抑えてきた供給の動きが鈍ることで、新たな長期上昇トレンドを下支えする可能性があるとの見方も出ている。

長期保有者の利益確定の鈍化と休眠BTCの移動減少は、今後の上昇トレンドの持続性を見極めるうえで重要な観測材料となる。今回の分析は、ビットコイン市場が売り圧力を消化しつつあり、保有強化の局面へ移行する可能性を示す内容といえそうだ。

キーワード

#ビットコイン #BTC #CryptoQuant #Galaxy Digital #オンチェーン #実現時価総額 #ETF
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.