中国の電気自動車大手BYDは、ブラジル・カマサリ工場の年産能力を従来計画の30万台から60万台に引き上げる方針だ。現地調達率も来年初めまでに50%超へ高め、ブラジル国内向け販売に加えて南米周辺国への輸出拡大を狙う。
Cleantechnicaの27日付記事によると、BYDはバイア州カマサリ工場の年産能力を60万台へ増強するため、必要な許認可手続きを進めている。増設の完了時期は明らかにしていない。
BYDブラジルの上席副社長アレクサンドル・バルジ氏は、来年初めまでに部品の現地調達率を50%以上に高める考えを示した。現地メーカー認定に必要な規制要件を満たし、南米向け輸出の基盤を整える考えだ。
BYDは昨年10月、Fordの旧工場跡地にカマサリ工場を開設した。現在はプレス、溶接、塗装設備の工事と試運転が最終段階に入っており、今年末までに月産2万5000台体制への引き上げを計画している。
一方、現地需要は生産計画を上回る水準にある。また、ブラジルの月間需要が平均約3万台に達しており、毎月5000~6000台分の販売機会を逸していると説明した。
BYDのブラジルでの9月の新車登録台数は2万2209台で、市場シェアは8.5%だった。2030年までにブラジルの自動車販売で首位に立つ目標も掲げている。
輸出体制の整備も進める。BYDはメキシコとアルゼンチンでそれぞれ5万台の受注を確保しており、現地調達率の引き上げを進めたうえで、来年から供給を始める計画という。今後はコロンビアやウルグアイなども輸出先に含める。
ブラジルの自動車業界ではこれまで、BYDが輸入部品や一時的な関税優遇措置に依存しているとの批判が出ていた。BYDは現地のサプライチェーンと生産設備を拡充し、こうした懸念の払拭と競争力の強化を図る方針だ。