XRPのイメージ写真=Shutterstock

日銀の10月金融政策決定会合を前に、XRPを含む暗号資産市場で警戒感が強まっている。市場では政策金利の据え置き観測が大勢を占めるものの、声明文や物価見通しが想定以上にタカ派の内容となれば、XRPなどリスク資産に売りが広がる可能性がある。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが26日に伝えたところによると、市場は日銀が29〜30日の会合で政策金利を据え置く公算が大きいとみている。一方で、追加利上げをにじませるシグナルが出れば、暗号資産相場の重荷になりかねない。

市場では、政策金利が1.25%に据え置かれる確率を約96%織り込んでいる。日銀は5週間前の9月会合で25bpの利上げに踏み切っており、今回はその影響を見極める局面との見方が優勢だ。予想通りなら、政策委員9人全員が据え置きに賛成するとの観測も出ている。

もっとも、市場の関心は金利判断そのものより、声明文のトーンや物価見通しに向かっている。

日本の9月の消費者物価指数(CPI)は2.1%と、日銀の2%目標を上回った。10月の四半期見通し報告で、日銀が基調的な物価上昇率について目標水準に達した、あるいは上回ったとの見方を示せば、12月の追加利上げ観測が再び強まる可能性がある。

市場では、経済条件が整えば、12月17〜18日の会合で1.50%への追加利上げが視野に入るとの見方もある。

焦点の一つが円キャリートレードの行方だ。低金利の円を借り、より高い収益が見込める資産に振り向ける取引では、ビットコインやXRPなどの暗号資産も投資対象とされてきた。

ただ、日本の金融引き締めで借り入れコストが上昇すれば、ポジション維持コストも重くなる。円高が進めば、投資家がリスク資産の比率を引き下げる可能性もある。

実際、2024年3月以降の日銀の利上げは、いずれもその後のビットコイン安に先行した。2024年8月には、想定外の利上げにキャリートレードの巻き戻しが重なり、ビットコインは48時間で6万4000ドルから4万9000ドルまで下落した。

XRPもすでに軟調地合いにある。2日に1.56ドルまで上昇した後、18日には月中安値の1.255ドルまで下落した。足元は1.27ドル前後で推移しており、10月に入ってからの下落率は約14.5%に達する。同期間のビットコインの下落率4.4%を上回る下げとなっている。

年初来では下落率が30%に迫っている。

テクニカル面も重荷だ。チャート上ではダブルトップが形成され、移動平均収束拡散法(MACD)も売りシグナルを示している。オンチェーン分析者のアリ・マルティネズ氏は、1.26ドルを重要なサポートラインに挙げ、クジラ投資家の売りが続けば0.98ドルまで下押しされる可能性があると警告した。

今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)も相場変動要因となる。FOMCは日銀会合の2日前にあたる28日に開かれる。主要中銀の会合が相次ぐことで投資家のリスク選好が揺らぎ、暗号資産市場全体の値動きが大きくなる可能性がある。

とりわけXRPは足元で地合いが弱く、テクニカル面の悪化も意識されている。日銀が市場想定を上回る引き締めシグナルを示した場合、1.26ドルの水準を巡る攻防が一段と注目されそうだ。

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