ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官は27日、AIやデータセンターの拡大に伴う電力需要の増加を踏まえ、原子力の役割を一段と高める必要があると訴えた。小型モジュール炉(SMR)をはじめとする次世代原子力技術の実用化に向け、国際協力の重要性も強調した。
ペ副首相は同日、仁川・松島コンベンシアで開かれた「第6回国際原子力機関(IAEA)原子力閣僚会議」の開会あいさつで、「いま世界のエネルギー情勢はかつてない速度で変化している」と述べた。その上で、気候変動への対応と、十分かつ安定したエネルギー供給の両立が求められていると指摘した。
さらに、AIやデータセンター、先端産業の成長によって新たな電力需要が急速に拡大しているとし、原子力は大規模な低炭素電力を継続的かつ安定的に供給できる中核電源だと強調した。
地政学的な緊張やサプライチェーンを巡る不確実性が高まる中、安定したエネルギー供給体制の構築は世界共通の課題になっているとも述べた。原子力の導入・拡大には、政策や制度、人材、財源といった基盤整備を並行して進める必要があるとの認識を示した。
ペ副首相は「原子力を新たに導入し、あるいは拡大するには、政策と制度、人材と財源、そして長期事業を安定して進めるための強固な基盤が必要だ」と説明した。あわせて、規制当局と産業界、政府と国民の間で透明性の高い意思疎通と協力を進める重要性にも言及した。
また、研究開発後の制度整備の必要性も訴えた。「SMRや先端炉の開発成果を実際のエネルギー供給につなげるには、実証、許認可、金融を一体で準備しなければならない」と述べた。新たな活用を構想する段階から、安全や規制、法制度を整え、国際的な信頼を積み上げる必要があるとした。
ペ副首相は「韓国は過去半世紀にわたり国際社会と協力し、原子力の平和利用を進めながら、技術、産業、安全、人材の基盤を着実に築いてきた」と述べた。開催国として、今回の会議を誠実に支えていく考えも示した。
今回の会議は、原子力導入の拡大を進める国や運用経験を持つ国が、政策や技術、人材育成、安全確保策などを議論する場。参加国は3日間にわたり、原子力活用拡大に必要な国際協力の在り方を協議する。