価格軟調の一方で、オンチェーン指標には変化が出ている。写真=Shutterstock

XRPの1年アクティブ供給比率が10月に50%を下回り、年初来最低水準を付けた。価格は下落基調が続く一方で、XRPLの取引件数は6カ月ぶりの高水準に達しており、市場では需給面とネットワーク活動の方向感の違いが意識されている。

Decryptが26日(現地時間)に報じたところによると、過去12カ月間に動いたXRP供給量の比率は、10月第1週の50.353%から足元では49.723%に低下した。

この指標は、XRP全体のうち過去1年以内に移動した数量の割合を示す。比率の低下は、少なくとも12カ月間動いていないXRPが増えていることを意味する。一般に、市場で短期的に売却され得る供給量の減少につながるため、目先の売り圧力の緩和要因として受け止められることが多い。

実際の価格は軟調だ。XRPは9月に強い値動きを見せた後、10月に入って下落に転じ、第4週まで売り圧力が続いた。週足では3週連続安となり、今週も0.37%下落。10月の月間下落率は13.3%で、記事執筆時点の価格は約1.28ドル(約192円)だった。

もっとも、オンチェーン指標は価格とは異なるシグナルを示している。1年アクティブ供給比率は週次ベースで2026年の最低水準にあり、低下傾向が続けばXRP相場の下支え材料になり得るとの見方もある。長期間動かないコインが増えるほど、市場にすぐ流入する供給量が減るためだ。

過去にも同様の動きは見られた。2025年11月末に53.366%だった同指標は、12月末に50.899%まで低下した。同時期、XRPは2025年末の安値圏である1.8106ドル近辺から反発し、2026年1月5日には2.4159ドルまで上昇した。その後に大幅な調整を挟んだものの、アクティブ供給比率の低下局面で価格が持ち直した事例とされる。

2026年半ばにも似た展開があった。指標は7月初めの56.057%から8月中旬に51.653%まで低下し、その後XRPは1週間で53%急騰。一時1.50ドルを上回った。直近の調整後も、当時の上昇分の一部は維持している。

ただ、この指標を一律に強材料とみなすことはできない。1年アクティブ供給比率の低下は長期保有者の信認を映す可能性がある半面、XRPエコシステム全体で資産移動や参加が鈍っている結果である可能性もある。コインが動いていないからといって、保有者が今後も売却しないとは限らない。

一方で、XRPL上の足元の活動は拡大している。日次取引件数は25日に370万件となり、前日比52.5%増で6カ月ぶりの高水準を記録した。

成功裏に処理された取引件数も323万8000件と、前日比83%増加。こちらも6カ月ぶりの高水準だった。

このほか、1台帳当たりの取引件数、クローズした台帳数、台帳間隔などの指標もそろって増加した。一方、決済件数だけは例外で、56万7438件と前日比52.6%減となった。

足元のXRP市場では、価格の弱さとオンチェーン指標の改善が同時に進んでいる。長期未移動分の増加は流通量の縮小につながる可能性があり、XRPLの取引増加はネットワーク参加拡大の兆候とも読める。もっとも、価格反発には実需を含む買い需要の回復確認が欠かせない。市場では今後、1年アクティブ供給比率の低下が続くかに加え、XRPLの取引活発化が一時的な動きにとどまらないかを見極める展開となりそうだ。

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