米プロバスケットボール協会(NBA)は26日、KalshiとPolymarketを優先予測市場に指定し、両社に公式試合データを提供すると発表した。あわせて、米商品先物取引委員会(CFTC)と情報共有協定を締結し、予測市場におけるインサイダー取引防止や不審な取引への対応を強化する。
Cointelegraphによると、NBAは両プラットフォームに公式データを提供し、試合関連市場の公正性確保に向けた監視体制も整える方針だ。
契約に基づき、KalshiとPolymarketは、NBAの公式データ配信パートナーであるSportsradarのデータを活用し、承認された市場における決済を行う。両社は米国内でNBAの知的財産を活用し、関連プロモーションを実施する権利も得た。
協定には、公正性を守るための条項も盛り込まれた。NBAおよび各チームの関係者は、NBAの試合に関連するイベントコントラクトを取引できない。また、不審な取引に関する調査でも協力する。マイケル・セリックCFTC委員長は、今回の協定により、予測市場におけるインサイダー取引や詐欺への対応に向けた情報共有が強化されると説明した。
NBAはあわせて、DraftKingsと結んでいた既存契約の対象範囲を予測市場まで拡大した。今後数週間のうちに、他事業者との追加提携計画も公表する予定としている。
今回の動きは、米国でスポーツ予測市場を巡る法的紛争が続くなかで打ち出された。主な争点は、スポーツ予測市場に関する連邦の商品規制が州の賭博法に優先するかどうかにある。第6連邦巡回控訴裁判所は9月、オハイオ州とテネシー州に関する案件でKalshiに不利な判断を示し、第9連邦巡回控訴裁判所も同様の結論を下した。
一方、第3連邦巡回控訴裁判所は、控訴審が続く間、Kalshiがニュージャージー州でサービス提供を継続できるよう認めた。
州政府による法的対応も続いている。ユタ州のデリック・ブラウン司法長官は20日、Kalshiを提訴した。ユタ州は、Kalshiが2024年から州内で違法なベッティングを可能にしていたと主張している。
連邦最高裁の判断を求める動きも出ている。ニュージャージー州の紛争を巡る審理要請には、39州とワシントンD.C.が支持を表明した。予測市場取引所とまだ商業提携を結んでいない米プロフットボールリーグ(NFL)もこれに加わった。
NFLは、一部のスポーツイベントコントラクトが不正操作に対して脆弱で、試合の公正性を損なうおそれがあると主張している。連邦最高裁は現時点で、審理するかどうかを決めていない。
NBAは予測市場事業者との提携を広げる一方、規制当局との情報共有体制も整備している。米大リーグ機構(MLB)と北米アイスホッケーリーグ(NHL)も、すでにCFTCと同様の協定を結んでいる。ただ、スポーツ予測市場の事業範囲や法的地位を巡る不確実性はなお残っている。