米大手法律事務所出身の弁護士が、GoogleやMicrosoft、NVIDIAなどビッグテック各社の法務部門に相次いで移っていることが分かった。AI産業の拡大に伴って法的課題が複雑化し、テック企業が転職先として存在感を高めている。
Business Insiderが10月26日(現地時間)に報じたところによると、法務人材データを手がけるPiricalは、米国の売上上位200法律事務所の出身者のうち、主要テック企業7社の法務部門に在籍する人数を集計した。対象はGoogle、Meta、Microsoft、NVIDIA、OpenAI、Anthropic、SpaceX。インターンや短期実習の経験者は集計から除外した。
最も多く人材を送り出していたのはMorrison FoersterとWilson Sonsiniで、いずれも40人が調査対象企業に在籍していた。
これにLatham & Watkinsの33人が続いた。売上高で米法律事務所首位とされるKirkland & Ellisは21人で、同率11位だった。
テック企業と長年取引のある事務所からの流入も目立った。Cooley出身の弁護士29人のうち、9人はNVIDIAに在籍していた。Microsoftの法務チームにはDavis Wright Tremaine出身が13人、GoogleにはFenwick出身が13人いた。
企業別にみると、Googleが最多だった。集計対象の上位25事務所の出身者のうち、Googleの法務部門に在籍する人数は322人で、7社の中で最も多かった。
弁護士がビッグテックを志向する背景には、働き方と専門性の両面がある。法律事務所でビラブルアワーに追われる環境を離れ、特定企業の事業や法務戦略に継続的に関われるためだ。
とりわけAI関連企業は、著作権や知的財産、独占禁止法を巡る対応など、複雑な法的課題に直面しており、専門弁護士の関心を集めているという。
一方で、今回の調査は現時点の在籍者数を集計したもので、直近1年間の新規採用規模を示すものではない。Piricalは、一部の職務が集計から漏れている可能性があるほか、新興AI企業の最新の採用状況が反映されていない可能性もあると説明している。