写真=Injective。NVIDIA製GPUのレンタル料に連動する無期限先物を開始した。

レイヤー1ブロックチェーンのInjectiveは、NVIDIA製GPUのレンタル料に連動する無期限先物市場を開始した。AI開発で膨らむ計算コストを対象にしたオンチェーンのデリバティブ商品で、USDC建てで最大10倍のレバレッジ取引に対応する。

Cointelegraphが26日(現地時間)に報じた。対象となるのは、新指数「Super Intelligence Compute Index(SICI)」で、NVIDIA H100、B200、H200、A100、RTX 4090の5種類のGPUレンタル料を基に算出する。

指数は市場データ企業のLO:TECHが計算資源の取引プラットフォームから集計したデータを基に算出する。構成比はH100が40%と最も高く、B200が25%、H200が15%、A100が10%、RTX 4090が10%。直近7日間の平均レンタル料を基準に毎時更新する。トレーダーはUSDCを証拠金として、上昇局面と下落局面の双方で取引できる。

Injectiveは、AIモデルの開発企業の多くがGPUを直接購入するのではなく、CoreWeaveやNebiusなどのクラウド事業者から計算資源を借りているとみる。GPUのレンタル料は需要動向で変動しやすく、この先物市場は開発企業にとっては計算コストのヘッジ手段、GPU供給側にとってはレンタル収益の減少に備える手段になり得るとしている。

今回の商品投入は、AIインフラのレンタル事業の採算性を巡る懸念が強まる中で打ち出された。市場調査会社Gartnerは10月の報告書で、専門AIクラウド事業者の8割超が2030年までに単独での事業継続が難しくなる可能性があると警告した。巨額投資に見合う収益の確保が難しくなるとの見方を示している。

イーロン・マスク氏も、専門AIクラウド事業者およそ200社が破綻や再編圧力に直面する可能性があると指摘。金融機関が、AIデータセンター収益への依存度が高い企業への融資に慎重になる可能性にも言及した。

Injectiveは今回の取り組みについて、暗号資産デリバティブの対象をAIインフラのコストへ広げる試みと位置付ける。説明によると、同社はこれまでにH100のレンタル市場やAI関連指数「AIX」を展開し、OpenAI、SpaceX、Anthropicなど未上場企業を対象とした無期限先物も導入してきた。GPUレンタル料がAI開発企業とインフラ事業者の収益に直結するだけに、こうしたオンチェーン市場が価格変動リスクを管理する手段として定着するかが焦点となる。

キーワード

#Injective、NVIDIA、GPUレンタル料、無期限先物、SICI、AI、USDC
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.