資産運用会社のStriveは、ビットコインを6182BTC追加取得し、保有量を計4万3000BTCに拡大した。ビットコイン相場が8万ドル台の維持に苦戦するなかでも買い増しを続けており、一方で優先株発行に伴う配当負担が投資家にとっての懸念材料として残っている。Cryptopolitanが26日、報じた。
今回の取得により、Striveの保有量は10月中旬に公表した3万6818BTCからさらに増加した。年初時点の保有量は1万2800BTCで、足元では3倍超に拡大している。保有するビットコインの時価は30億ドル(約4500億円)を上回った。
取得ペースは10月に入って加速した。Striveは10月の1週間で4000BTC超を買い付け、投下額は約3億3500万ドル(約503億円)に達した。平均取得単価は8万2000〜8万4500ドルだった。
一方、取得実績の内訳には不明確な点も残る。オンチェーン分析企業は、取引データと同社が開示した保有量の間に差異があると指摘した。最新の保有量自体はオンチェーン上で確認できるものの、実際の累計取得額を正確に算定するのは難しいとしている。
課題となるのは資金調達の構造だ。Striveがビットコイン投資を拡大するほど、ASST投資家は価格変動リスクを強く受けることになる。その一方で、優先株発行に伴う配当負担は、ビットコイン価格が下落しても軽減されない。
推定取得単価が8万ドル台後半から9万ドル台前半だった場合、ビットコイン価格がこれを下回れば含み損が膨らむ可能性がある。それでも同社は、資金調達に伴う負担を引き続き負わなければならない。
また、Strategyのマイケル・セイラー氏は、自社を単なるビットコイン取得企業として捉えるべきではないとの考えを示している。ビットコインを裏付けとする資本を活用し、暗号資産を直接保有せずに収益機会を狙う投資家向けのデジタル信用商品の開発を中核事業と位置付けている。
Strategyは、STRCのように1株当たりの基準価格を100ドルに設定した優先証券も手掛けている。市場価格がこれを下回った場合には、同社が割安な水準で買い戻すことで、優先証券の発行規模と配当負担を抑えられるとしている。
ただし、配当は保証されておらず、投資家は市場価格の下落や同社の信用力悪化によって損失を被る可能性がある。
StriveとStrategyの動きは、ビットコイン保有競争が単純な買い付けにとどまらず、資金調達の設計や投資商品の組成にまで広がっていることを示している。保有量の拡大そのものだけでなく、それをどの金融構造で支えるかが企業戦略の焦点になりつつある。