韓国の主要ゲーム各社の2026年7〜9月期業績は、売上高の伸びに比べて利益の弱さが目立つ見通しだ。市場予想では、Krafton、Nexon、Netmarbleは増収ながら営業減益となる見込み。NCは黒字転換が予想される一方、Kakao Gamesは赤字幅が拡大するとみられている。
KraftonとNexon、増収でも減益
FnGuideの10月27日時点の集計によると、Kraftonの7〜9月期コンセンサスは、売上高が1兆1268億ウォン、営業利益が2800億ウォン。前年同期比では売上高が29.4%増える一方、営業利益は19.7%減る見通しだ。営業利益率も前年同期の40%から24.8%へ15.2ポイント低下すると予想されている。
売上高は、「PUBG: BATTLEGROUNDS」に加え、5月にアーリーアクセスを開始した「Subnautica 2」、日本の広告会社ADKの連結効果などが押し上げた。ただ、7〜9月期は「Subnautica 2」の初期販売効果が一巡したうえ、「BATTLEGROUNDS」のPC向け大型コラボ施策が10〜12月期に集中するため、ゲーム売上は前四半期比で減少するとみられている。
売上の減速が見込まれる一方で、費用負担は高止まりする公算が大きい。Mirae Asset証券は、Kraftonの7〜9月期PCゲーム売上を3850億ウォンと予想し、前四半期の5600億ウォンから縮小するとみる。一方、営業費用は約8790億ウォンと高水準が続く見通し。グローバルゲームショーへの出展に伴うマーケティング費や支払手数料の増加も、収益を圧迫する要因とされる。
Nexonも増収ながら営業減益となる見通しだ。同社が示した7〜9月期見通しは、売上高が1207億〜1334億円、営業利益が226億〜323億円。前年同期比では、売上高が2〜12%増、営業利益は14〜40%減を見込む。
「MapleStory」フランチャイズや「ARC Raiders」が売上を支える一方、決済代行手数料やロイヤルティ、新作のマーケティング費、クラウドやソフトウェアの利用料増加が利益を下押しする見込みだ。加えて、前年同期に計上した信託清算関連の一過性利益39億円がなくなるほか、今期は特別配当に伴うストックオプション調整費用約15億円も発生し、減益要因となる。
NCは黒字転換、Netmarbleは新作不在が重荷
NCは前年同期比で大幅な改善が見込まれている。7〜9月期コンセンサスは、売上高が7037億ウォン、営業利益が1033億ウォン。売上高は95.5%増え、営業損益は黒字転換する見通しだ。ただ、前四半期の営業利益1739億ウォンと比べると、40.6%の減少となる。
業績回復には、昨年11月発売の「AION 2」と、今年2月に投入した「Lineage Classic」が寄与した。人員効率化や開発組織の再編による固定費抑制も、収益改善を後押ししている。Mirae Asset証券は、売上高に対する人件費比率が2024年の57%から2026年は36%に低下するとみている。
もっとも、7〜9月期は主要タイトルの売上が前四半期から減少し、4〜6月期に計上された中国関連の契約金の反動も出る見込みだ。Daol投資証券は、「Throne and Liberty(TL)」のグローバルサービス移管に伴う一過性売上として、約300億ウォンが計上されると試算する。今後の収益性は、既存タイトルの売上をどこまで維持できるかが焦点となる。
Netmarbleも、売上高は増える一方で営業利益は減少する見通しだ。7〜9月期コンセンサスは、売上高が7313億ウォン、営業利益が831億ウォン。前年同期比ではそれぞれ5.1%増、8.5%減となる見込みで、前四半期比では売上高が2.4%減る一方、営業利益は3.7%増と予想されている。
証券各社は、「Marvel Contest of Champions」「Seven Knights Re:Birth」など既存タイトルの売上鈍化に加え、7〜9月期に新作投入がなかったことを主因に挙げる。4〜6月期に発売した「SOL: Enchant」についても、売上の減速が想定より早いとの見方が出ている。
外部IP活用タイトルの売上比率上昇に伴い、支払手数料の負担も重くなる見通しだ。Kyobo証券は、Netmarbleの7〜9月期の支払手数料率が売上高比33%となり、前四半期比で1.6ポイント上昇すると試算した。マーケティング費の減少だけでは、既存作の売上鈍化と手数料率上昇の影響を吸収し切れず、収益改善は限定的になる可能性があるとしている。
Kakao Gamesは赤字拡大、10〜12月期は新作が焦点
Kakao Gamesは、既存タイトルの売上減少と新作不在が響き、低調な業績が続く見通しだ。7〜9月期コンセンサスは、売上高が780億ウォンで前年同期比38.8%減。営業損失は261億ウォンと、前年同期の54億ウォンの赤字から損失幅が拡大するとみられている。
同社は非中核事業の整理と組織効率化を進め、コスト構造の見直しを急いでいる。8日に発売した「Dokkaebi no Sekai」は立ち上がりが堅調で、10〜12月期の売上回復期待も出ている。Hanwha投資証券は、新作のヒットに加え、Mitoon買収による収益基盤の拡大が今後の業績改善につながると分析した。
10〜12月期は、主要各社の新作の成否が業績回復を左右しそうだ。NCは5日にグローバル市場で発売した「AION 2」の売上が本格的に寄与する見込み。KB証券は、10〜12月期の「AION 2」のグローバル売上を約1840億ウォンと試算し、初期流入後のトラフィック維持を最大の変数に挙げている。
NexonとNetmarbleも10〜12月期の新作投入で新規売上の積み上げを狙う。Kraftonは既存IPの売上維持に加え、新作開発に伴う費用管理が課題として残る。
業界関係者は、各社とも既存タイトルの売上維持と新作による成長ドライバーの確保を並行して進めているとしたうえで、「新作は初動だけでなく、売上をどこまで安定的に維持できるか、また開発費やマーケティング費をどう管理するかが、今後の収益性を左右する」と指摘した。