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ガートナーの調査で、AI活用で「大きな成果を上げた」と答えた企業CIOは13%にとどまったことが分かった。AIの活用事例はこの2年で急増したものの、成功はなお2割程度にとどまっている。PoCの打ち切りや成果の出ない案件の終了といった判断基準を整えた組織ほど、AI活用で成果を上げる傾向が見られた。

調査は2026年5~7月に、CIOと技術担当役員2002人を対象に実施した。ガートナーは米オーランドで開いた「Gartner IT Symposium/Xpo」で結果を公表した。

ガートナーのバイスプレジデント・アナリスト、アリシア・マラリー氏は「量がそのまま価値になるわけではない」と指摘した。AI活用の価値を事前に見極め、いつ中止するかの基準を設けるといった基本がなければ、AI投資の負担が膨らみかねないとの見方を示した。

ガートナーは、事業成果を上げ、CEOからもAIの価値を高く評価されているCIOを「先導グループ」と分類した。AIの試験導入について、実運用に移行しない判断基準を整備している組織は、先導グループに入る可能性が2.3倍高かった。運用中のAI案件でも、期待した成果が出ない場合に終了する基準を持つ組織は2.6倍だった。

一方、こうした基準を実際に整備しているCIOは多くない。実運用に進めない基準を持つ割合は31%、成果の低いAI案件を終了する基準を持つ割合は17%にとどまった。

コスト面の負担も重くなっている。CIOの58%は、AI活用を進める中でコスト削減圧力が強まったと回答した。これに対し、51%はAIによって技術の総保有コスト(TCO)が上昇すると見込んでいる。

マラリー氏は、既存技術のコストはおおむね予測可能だが、AIのコストは実際の利用状況によって変動しやすいと説明した。その上で、資金配分や管理手法、コスト負担の考え方を見直す必要があると述べた。

人材配置と職務設計の見直しも課題として浮上した。人とAIエージェントが協働できるよう職務を再設計する計画を持つ組織は、先導グループに入る可能性が2.4倍高かった。ただ、こうした計画を持つCIOは4%にすぎなかった。

ガートナーは、AIが技術開発コストを引き下げる一方で、技術業務そのものの需要はむしろ増えるとみている。回答者の40%は、来年IT人員を増やす計画だと答えた。増員分野としては、サイバーセキュリティとデータ分析を挙げるCIOが多かった。

マラリー氏は、デザイナーがテストを担い、テスターがデザインに関与するなど、職務の境界が曖昧になりつつあると指摘した。その結果、組織に必要な職種の数は減る一方で、1人が担う役割の幅は広がるとの見通しを示した。

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