Anthropicが米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の申請書を提出した。TechCrunchが26日(現地時間)に報じた。ナスダックでティッカー「ANT」での上場を計画しており、時期は11月が有力とみられている。
申請書によると、同社の2026年上期の売上高は163億ドル(約24兆4500億円)で、前年同期の12億ドル(約1兆8000億円)から大幅に増加した。
営業損失は6億9300万ドル(約1040億円)で、前年同期の21億ドル(約3150億円)から縮小した。一方、純損失は807億ドルとなった。大半は転換社債に伴う非現金の会計調整によるものとしている。
申請書では、今後、収益性を確保・維持できない可能性があるとも記載した。
顧客構成も明らかにした。9月末時点で、年間10万ドル以上を支出する顧客は1万1900社超。年間100万ドル以上は1900社、年間1000万ドル以上は約250社としている。
ガバナンス面では、共同創業者7人が上場後も経営権を維持する。7人で構成する「創業者LLC」が、株主議決権の50.1%を共同で行使する仕組みだ。Anthropicは、AIの安全性に関する使命を守るための体制だと説明している。
一方で、この統治構造を巡っては議論もある。2023年に公益目的の維持を掲げて設立されたLong-Term Benefit Trustは、取締役会の過半を指名する権限を持つ。創業者は保有株比率を大きく上回る議決権を行使できる一方、一般株主は経営に実質的な影響力を及ぼしにくいことが背景にある。
公募規模と想定価格は、現時点では公表していない。