ビットコインは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策判断や米国の物価・成長指標、米テック大手の決算発表を前に、8万ドル近辺の攻防が続いている。Cointelegraphによると、10月最終週の相場は、8万ドル台を維持できるかが試される展開で始まった。
市場の最大の関心は29日のFOMCにある。市場では、FF金利が現行の3.75~4.00%で据え置かれるとの見方が9割超を占める。ただ、注目は政策判断そのものより、ケビン・ウォッシュ氏の記者会見での発言に移っている。CMEのFedWatchでは、12月のFOMCで0.25ポイントの利上げを織り込む動きが強まっている。
エコノミストのロビン・ブルックス氏は、今回の会合について、市場の関心はそれほど高くないとの見方を示した。今年初めとは異なり、今週の会合で利上げが織り込まれる度合いは12%にとどまっているという。原油高や中東情勢の緊迫化への懸念が残る中でも、据え置き観測はほぼ固まっているとみている。
31日には、FRBが重視する個人消費支出(PCE)物価指数と、米国の第3四半期国内総生産(GDP)が公表される。前月のPCEは前年同月比3.4%と市場予想を下回ったが、一部項目の算出方式の変更が影響したとの見方も出ている。
米株市場では、テック株の軟調な推移もビットコインの重荷となっている。AI関連の先行き不安がくすぶる中、韓国のKOSPI総合指数は26日に5469で引け、前日比1.5%安だった。24日には5308まで下げ、7月末以降の安値を付けた。米国では、市場予想を上回る決算が出ても投資家心理の改善にはつながらず、Teslaの第3四半期における設備投資縮小の方が材料視された。ナスダック総合指数は24日、2万5955で取引を終え、8月3日以来の低水準となった。
今週は、MicrosoftとAlphabetが29日の取引終了後に、AmazonとIntelが30日に決算を発表する。S&P500採用企業の約2割が今週、決算を公表する見通しだ。JPモルガン・アセット・マネジメントのライサ・ラシド氏は、投資家はすでに資本支出より資本収益率を重視していると指摘した。
ビットコインは、現在の水準で10月の取引を終えれば、月間では約4%安となる可能性がある。Coinglassによると、ビットコインは2010年以降、10月の平均上昇率が26.1%と高く、「アップトーバー」とも呼ばれてきたが、昨年と今年は例外となった。
25日には7万9145ドルまで下落し、2時間でロングポジション約1億5000万ドル(約225億円)が清算された。8万ドルは心理的な下値の節目とされるものの、短期的には下支えの弱さも意識されている。7万9300ドル超には7300万ドル(約109億5000万円)規模の買い注文が控える一方、売り注文は8万1000ドル近辺に集まっている。
市場では、足元のマクロ環境を踏まえると、力強い反発は見込みにくいとの見方が多い。Into The Cryptoverse創業者のベンジャミン・コーエン氏は、9月末から10月初めにかけての8万7000ドル到達を「フェイクアウト」と位置付けた。8万7000ドル台には、2026年の年初来始値に当たる8万7490ドルと、20カ月移動平均線の8万7165ドルが重なっており、主要な上値抵抗帯として意識されている。