実物資産(RWA)のトークン化市場で、資金と利用者の流れがEthereum中心の構図から分散しつつあることが明らかになった。トークン化ファンドではSolanaへの流入が目立ち、ステーブルコインではTetherが利用者拡大で存在感を示した。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが10月25日付で伝えた。10月18日から25日までのデータをまとめた共同報告書によると、Solanaはトークン化ファンド分野で最大の資金流入先となった。
Solanaへの流入額は4億5350万ドルで、上位10ブロックチェーンの流入総額の73%を占めた。Stellarは1億2450万ドルで続いた。
一方、XRP Ledgerも上位10圏内に入ったが、流入額は13万1000ドルにとどまった。報告書は、XRP Ledgerへの流入は比較的限定的で、調査期間中の資本誘致の勢いに大きな差があったと指摘した。
トークン化株式市場でも資金シフトが進んだ。Ethereumでは時価総額が2600万ドル減少した。
その受け皿となったのはBNB ChainとSolanaだ。BNB Chainには1億3590万ドル、Solanaには5580万ドルの流動性が移った。報告書は、単なる価格変動ではなく、どのチェーンが実際に流動性を吸収したかが鮮明になったとしている。
利用者の増加でもSolanaが先行した。7日間で保有アドレスは11万4600件増え、Backpackプラットフォームでも5万8500件増加した。
あわせて、Binanceのリテール向け商品であるbStocksは1億2780万ドル、xStocksは7340万ドル増加し、この分野の資金増加分の約94%を占めた。
ステーブルコイン市場では、発行残高の拡大と利用者増で主導役が分かれた。Paxosは資金流入で最も優位となり、時価総額は2億4980万ドル増加。上位10発行体の増加分の65%を占めた。この供給分は主にArkとSolanaネットワークを通じて展開された。
一方、Tetherは利用者基盤の拡大で優位だった。上位10発行体の新規アドレス増加分の90%を占め、1週間で新規ウォレットは170万件増えた。取引の中核インフラとなったのはBNB Chainだった。
BNB Chainの新規アドレスは130万件増加し、Tronの21万2000件、Solanaの18万4000件を大きく上回った。
機関投資家の資金は、トークン化ファンド分野に継続的に流入した。Franklin Templetonは3390万ドル、JPMorganは3360万ドルを積み増し、週次増加分のほぼ半分を占めた。投資家流入の勢いでは、独立系ファンドのSpikoがアドレス491件増で最も目立った。
報告書は、今回の週次データからRWA市場の流動性は2つの軸で動いていると分析した。すなわち、最大供給量を持つ発行体と、低い取引コストを提供できるブロックチェーン基盤だ。
資金は規模の大きい発行体へ、新規利用者はコスト効率の高いネットワークへ向かう傾向が一段と明確になったという。RWA市場の競争構図は、もはや発行規模だけでは捉えきれない。どのチェーンにトークン化資産が載り、どのネットワークが実際の流動性と新規ウォレットを取り込むかが、市場再編の主要な変数として浮上している。