XRP(写真=Shutterstock)

XRPで、大口投資家による取引所からの流出が2021年10月以来の低水準まで落ち込んだ。買い集めの鈍化が示唆されるなか、1.48ドル近辺では戻り売りも意識されており、相場の重しとなっている。

ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」が20日に報じたところによると、Binanceベースで見たXRPの大口流出の90日移動平均は現在4970万ドルとなっている。

2025年2月にXRPがサイクル高値の3.30ドル近辺で推移していた時期には、この指標は35億ドルまで急増した。1日当たりの流出額が100億ドルを超える日もあり、大口投資家はBinanceからXRPを大量に引き出し、個人ウォレットへ移していた。

その後は大口の引き出しが一貫して細り、90日移動平均は35億ドルから4970万ドルまで低下した。水準としては2021年10月当時に戻った格好で、前回の上昇局面に比べて大口の買い集めが大きく後退したことを示している。

一般に、大口による取引所からの引き出しは買い集めのシグナルと受け止められる。トークンが個人ウォレットに移れば、取引所で直ちに売却可能な供給が減るためだ。逆に引き出しが急減している局面では、大口が買いのペースを落とし、相場の反発を見極めている可能性がある。

XRPは今回の下落局面で、他の暗号資産に比べれば相対的に底堅く推移した。急落によって割安圏で買う機会が生まれた2022~2023年とは異なり、今サイクルでは低い価格帯での買い場が相対的に限られていたとの見方もある。

もっとも、足元の値動きは弱い。XRPは現在1.33ドル前後と、サイクル高値から約60%下落しており、直近1週間でも2.55%安となった。大口の積極的な買いが戻らなければ、売り圧力を吸収しきれず、相場の反転にもつながりにくいとの見方が出ている。

さらに、流通中のXRPの約60%は、現在値を上回る1.48ドル近辺で最後に取得されたとされる。価格がこの水準に近づけば、元本回復を狙った売りが増え、追加上昇を抑える上値抵抗として機能する可能性がある。

一方で、市場が全面的に悲観へ傾いたとまでは言い切れない。取引活動や投資家の関心が極端に落ち込んだ後に反発へ転じた例もあるためだ。売り圧力が和らげば、市場心理が本格改善する前でも、新規資金の流入が相場を押し上げる余地はある。

今後の焦点は明確だ。XRPが1.65ドルを上回り、買い活動が再び強まれば上昇見通しは改善する可能性がある。一方、1.27ドルを下回れば下押し圧力が一段と強まる公算が大きい。今回の大口流出の急減が一時的な様子見にとどまるのか、それとも下落サイクル長期化の兆候なのかは、大口投資家の需要が戻るかどうかにかかっている。

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