Cardano(ADA)が一時12%高の0.27ドル(約41円)まで上昇し、5カ月ぶりの高値を付けた。BitcoinとEthereumが大きな値動きを欠く中、RealFiの始動やUSDrの統合、さらに次期アップグレード「Linear Leios」への期待が相場を押し上げた。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、5日(現地時間)の暗号資産市場では、ADAが5月以降で最も強い上昇を見せた。
買い材料の一つとなったのは、1日にメインネットへ実装された実物資産連動(RWA)トークン化プラットフォーム「RealFi」だ。加えて、ステーブルコイン「USDr」がLace、Liqwid、SundaeSwapに統合され、Cardanoエコシステム内での利用拡大期待が強まった。
市場の関心をさらに高めたのは、創業者チャールズ・ホスキンソン氏の投稿だった。同氏は15分足のADA/USDTチャートを共有し、価格が約0.244ドル(約37円)から0.264ドル(約40円)へ上昇する動きを示したうえで、「#LeiosIsComing」と投稿した。市場ではこれを、次期スケーラビリティ更新「Linear Leios」を意識したメッセージと受け止める見方が広がった。
Linear Leiosは、CIP-164に基づくスループット拡大技術とされる。既存のOuroboros Praosチェーンでセキュリティとブロック順序を維持しつつ、より大きなエンドーサーブロックを別途導入し、取引を並列に検証する設計だ。ステークプールはBLS署名で取引を検証し、確認済みの取引はバッチ単位で台帳に反映される。
Cardanoは2026年6月以降、「Musashi Dojo」ネットワークで同技術の検証を進めてきた。安定した条件下ではデータ処理速度が6倍に高まり、理論上は10〜65倍の改善余地があるとの結果が示された。
もっとも、今回の上昇がネットワーク利用の拡大だけで支えられているわけではない。価格が0.264ドル近辺に達する過程ではショートカバーが発生した一方、Cardanoの分散型取引所(DEX)の出来高は、価格上昇の勢いに比べると伸びが限定的だった。日次モメンタム指標は68.69まで上昇し、50日移動平均線が200日移動平均線を上抜くゴールデンクロスも示現したが、実際の資金流入は強いとは言い切れない状況だ。
今後の焦点は、アップグレードが実際にいつ反映されるかに移る。Linear Leiosの統合は、2026年末に予定される「Dijkstra」ハードフォークの一環として実施される見通しだ。これに伴い、ステークプール運営者はキーを手動で登録する必要があり、ネットワーク処理量もシステムパラメーターの調整を通じて段階的に引き上げられる予定となっている。
短期的には、0.28ドル(約42円)が目先の上値抵抗線として意識される。ADAの上昇基調が続くかどうかは、RealFiの開始とUSDr統合による期待が実際のエコシステム取引の増加につながるかに加え、ホスキンソン氏が示した「LeiosIsComing」への思惑が年末の統合スケジュールまで持続するかが鍵となる。