クラリティ法案は上院で否決された。写真=Shutterstock

米上院で暗号資産市場構造を巡る「クラリティ法案」が否決されたにもかかわらず、暗号資産相場は急速に持ち直した。ビットコインは法案否決後の下げを3日ほどで埋め、9月19日に8万1000ドル(約1215万円)を回復。22日には約8カ月ぶりに8万5000ドル(約1275万円)近辺まで上昇した。SECによるトークン化株への前向きな示唆や、RWA(実物資産のトークン化)市場の拡大期待が買い戻しを後押しした。

上院は9月16日、クラリティ法案の討論終結に向けた採決を賛成49、反対50で否決した。トランプ大統領一族の暗号資産事業を巡る利益相反論争を解消するため、630ページに及ぶ修正倫理条項も提示されたが、最終的な合意には至らなかった。

採決を受けて市場は一時動揺し、ビットコインは3%台、イーサリアムは5%台、XRPは10%台の下落となった。ただ、その影響は長続きしなかった。市場では、立法の遅れを補う形で商品先物取引委員会(CFTC)が独自のルール整備を進める可能性が意識されたほか、証券取引委員会(SEC)のトークン化株に対する前向きな姿勢が支援材料として受け止められた。

加えて、国際原油価格の下落や米中首脳会談への期待も、リスク資産全般の地合い改善につながった。ビットコインはテクニカル面でも、長く上値抵抗線とみられてきた水準を上抜けた格好となり、市場では年内に10万ドル(約1500万円)を試すとの見方も出ている。

規制の不透明感が残る一方で、RWA市場とデリバティブ市場の拡大も続いている。業界集計によると、RWA市場規模は年初比で85%成長した。トークン化株市場についても、2030年までに55兆ウォン規模に拡大するとの見通しが示されている。

今回のビットコイン反発の背景には、こうしたトークン化資産に対する規制当局の姿勢変化への期待があるとの見方もある。同じ流れの中で、CoinbaseはCFTCに対し、AppleやTeslaなど個別株を原資産とする単一銘柄型の永久先物の上場を申請した。

まずは少数銘柄で開始し、将来的には50〜60銘柄まで拡大する計画という。伝統的な証券とデリバティブの境界を揺さぶる動きとして、規制当局の判断が注目される。

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