AIエージェントが外部サービスを利用するための「コネクター」が、次世代プラットフォームの基盤技術として注目を集めている。Metaは個人向けAI「Muse」を通じて外部連携を広げ、検索や予約、購買まで担うエコシステムの構築を進めている。
Business Insiderが22日付で報じたところによると、コネクターは利用者の同意のもと、AIエージェントと外部サービスをつなぐ仕組みを指す。例えば夕食の予定を組む場合、スケジュールサービスで参加者の空き時間を確認し、飲食店予約サービスで空席を探した上で、利用者の承認を得て予約手続きまで進められる。サービス間のデータや機能の連携には、主にAPIが使われる。
業界では、コネクターがスマートフォンのアプリストアに匹敵する変化をもたらすとの見方も出ている。BoxのCEO、アーロン・レヴィ氏は「個人向けAIエージェントとコネクターは、アプリストア登場以降のコンシューマー向け技術で大きな機会になり得る」と述べた。
MetaもMuseでその可能性を探る。Museは、最安値商品の探索や、複数の子どもの新学期用品の買いそろえなど、複数のアプリやアカウントをまたぐ日常的な作業を代行することを想定して設計された。Museは21日、米AppleのApp Storeで無料アプリのダウンロードランキング1位となり、公開直後から関心を集めた。
ただ、普及の鍵を握るのは外部サービス側の対応だ。Amazonは利用規約を理由に、Muse経由での自社サイト利用を制限した。一方、Shopifyは決済サービス「Shop Pay」を通じ、Museが購入手続きを進められるよう協力すると発表した。利用者がエージェントに権限を与えていても、サービス提供側がアクセスを認めなければ、機能は大きく制約される。
Metaは開発者向けにMuseのコネクター開発を開放し、提携サービスの拡大を進める方針だ。CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、取引成立時に提携企業から少額の手数料を受け取る構想を示している。大半の利用者にAIエージェントを無料で提供できる可能性がある一方、手数料体系や事業としての成果はなお不透明だ。