General Motors(GM)は9月22日(現地時間)、使用済みの電気自動車(EV)向けバッテリーから回収した主要鉱物を新たな電池材料として再利用し、量産車に搭載したと発表した。廃バッテリーの再資源化が研究・実証段階を超え、新車のサプライチェーンに組み込まれた事例となる。
GMによると、バッテリーリサイクル企業のCirba Solutionsなどと共同で、クローズドループ型リサイクルのパイロットプログラムを進めてきた。使用済みのGM製EVバッテリー80個を分解し、ニッケル、コバルト、マンガン、リチウムを含むブラックマスを回収。これを電池材料として再精製した。
この工程で生産した回収材由来の正極活物質は12トン超に達した。投入したニッケル、コバルト、マンガンは100%リサイクル材で構成したという。一方で、バッテリー全体や全ての原材料が100%リサイクル材という意味ではないとしている。
GMは、リサイクル材を用いたセルについて、新規原料を使ったセルと同等の品質、安全性、性能基準を満たしたとしている。
Ultium Cellsは、この正極材を使って新たなバッテリーセルを生産した。GMはそれをバッテリーパックに組み立て、Cadillac Lyriq、Lyriq-V、Vistiq、Escalade IQ、Escalade IQL、Chevrolet Silverado EV Trail Boss、GMC Sierra EV AT4に搭載した。これらの車両は今月、生産ラインから出荷され、顧客への納車を予定している。
GMは、バッテリーの化学組成や工程によっては、ニッケル、コバルト、マンガンを最大95%、リチウムを最大80%まで回収できると説明した。リサイクルの拡大は、新規鉱物の採掘依存を下げるだけでなく、原材料コストやサプライチェーン負担の軽減にもつながるとみられる。
GMはリサイクルに先立ち、バッテリーをエネルギー貯蔵用途として再利用する取り組みも進めている。Redwood Materialsと連携し、約1万個の「セカンドライフ」バッテリーをエネルギーインフラに投入。最終的に原料として再回収する循環型の電池エコシステム構築を掲げている。