XRPが1000ドルに達するとの強気な価格予測がSNSで拡散し、暗号資産市場で議論を呼んでいる。足元の価格は1.54ドル超で、1000ドル到達には約6万9000%の上昇が必要だ。流通量を約630億枚とすると、時価総額は約63兆ドルに達する計算となり、実現性を疑問視する見方も広がっている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは21日(現地時間)、Crypto in Americaの司会者エリナー・ターレットが、自身のX(旧Twitter)で、タイムラインが「Clarity Act」法案の不成立を巡る責任論と、XRPが1000ドルに向かうとのあおり気味の投稿であふれていると述べたと報じた。
議論のきっかけの一つとして挙がっているのが、EasyA共同創業者ドム・コックの発言だ。コックは今回、XRPに直接言及したわけではないものの、これまでも1000ドル到達の見方を公に支持してきた人物とされる。
実際、4月にも同水準の価格見通しに触れており、今回の投稿もXRP支持派と懐疑派の双方の反応を改めて呼んだ。
Digital Ascension Groupの会長ジェイク・クレイバーも、コックの経歴を踏まえ、この強気見通しを注視しているとした。一部のXRP支持者は、Goldman SachsやCircleでの経歴に加え、EasyAへの参画実績を挙げ、コックの見方に説得力を持たせようとしている。
XRPが将来的に国際送金や越境決済で広く使われる可能性があり、それが資産価値の再評価につながるとの主張も再び浮上している。
もっとも、XRPの1000ドル予測は今回が初めてではない。XRPコミュニティではここ数年、同様の目標価格がたびたび取り沙汰されてきた。2024年には暗号資産取引所Upholdが、XRPがその価格に達した場合にどうするかをコミュニティに問いかける投稿を行ったという。
これに対し、慎重な見方も明確だ。暗号資産アナリストのChartNerdは、1000ドルという目標を過熱した期待にすぎないとして退け、強気一辺倒の価格予測はうのみにすべきでないと警告した。
また、XRP Ledger(XRPL)のdUNLバリデーターであるBettは、投資家は特定の価格目標よりも、ネットワークの採用拡大と開発動向に目を向けるべきだと主張した。伝統金融の分野でXRPLの採用が広がるかどうかのほうが、投機的な価格予測より重要になり得るとの見方を示している。
市場で特に論点となっているのは、時価総額の妥当性だ。XRPが現在の1.54ドル超から1000ドルまで上昇するには、約6万9000%の値上がりが必要となる。流通量を約630億枚と仮定した場合、時価総額は約63兆ドル(約9450兆円)に膨らむ計算だ。
この水準については、現実的ではないとの指摘が根強い。一方でコックは過去に、時価総額の単純比較だけで資産の潜在価値を測ることはできないと反論したことがある。
XRPを巡っては、価格の到達点そのものより、実際の採用が広がるか、そしてネットワークの発展が継続するかが引き続き重要な注目点となっている。
ターレットはXで、「今日の私のフィードは、Clarity Actが失敗した責任を誰が負うべきかを巡る言い争いか、XRPが1000ドルに向かうというあおり投稿ばかりだ。……私は@Yellowstoneのマラソン視聴に戻る」と投稿した。