Acerのジェイソン・チェン最高経営責任者(CEO)は21日、DDR4およびDDR5メモリの供給不足が2030年まで続くとの見方を否定した。供給逼迫は現時点で深刻ではないとする一方、部品価格は高止まりしており、PC価格は2026年10〜12月期に5〜20%上昇する可能性があるとの見通しを示した。
TechRadarが伝えた。チェン氏は台湾の「経済日報」に対し、DDR4とDDR5について「供給量は十分ある」との認識を示し、プロセッサについても大きな不足は生じていないと述べた。メモリの供給不足が今後数年にわたって続くとする一部の業界見通しとは異なる立場だ。
一方で、価格面の負担が早期に和らぐとはみていない。チェン氏は、部品価格は依然として高水準で推移しているとし、2026年10〜12月期のPC価格について平均で5〜20%上昇する可能性があると予想した。
PC価格の下落時期については、2027年半ば以降になるとの見方を示した。中国を中心に半導体の生産能力がさらに拡大すれば、メモリの供給不足が2030年まで続くことはないとし、「2030年まで不足が続くことはあり得ない」と述べた。
今回の発言は、市場全体の見方と温度差も映している。足元では、一部のアナリストや業界関係者の間で、RAM不足が2030年まで続く可能性があるとの見方が出ている。これに対しチェン氏は、現在の供給状況は市場で懸念されるほど悪くないとの認識を示した。
もっとも、消費者の負担がすぐに軽くなるわけではない。メモリ価格は足元で急上昇しており、PC価格にも2027年半ばごろまで上昇圧力が残る見通しだ。チェン氏の見立て通り供給増強が進むか、またその効果がいつ価格に反映されるかが今後の焦点となる。