画像=OpenAI

OpenAIは、AIによる数学研究の成果を評価し、公表時期や公開方法について助言する外部組織を、米ニュージャージー州のプリンストン高等研究所(IAS)に設置した。AIが未解決の数学問題を相次いで解いたとする同社発表を巡り、数学界で検証体制や研究者の貢献の扱いに懸念が出ていたことを受けた対応となる。

21日付で米ITメディアTechCrunchが報じたところによると、OpenAIはIASに「数学・AI助言グループ」を設けたと発表した。発足時のメンバーは数学者9人。AI研究成果の重要性を見極め、公表時期や公開のあり方について助言する役割を担う。

OpenAIは8日、ミレニアム懸賞問題の一つに数えられるナビエ・ストークス方程式に関する問題の解法を発表した。さらに、同じ社内AIモデルが数学の複数分野で100件を超える未解決問題を追加で解いたとしている。

もっとも、これらはいずれもOpenAI自身による発表であり、個々の解法について数学界で独立検証が完了したことを意味するわけではない。

助言グループはOpenAIから報酬を受け取らず、同社の要請がなくても独自に意見を示したり、公の場で見解を表明したりできる。メンバーの選任も自ら行う。

一方で、OpenAIの社内研究の進行を遅らせたり、研究方針を変更させたりする権限は持たない。IASも、助言は提供するものの、AI企業の意思決定に関する権限と責任は企業側にあるとしている。

これに先立ち、フィールズ賞受賞者を含む数学者25人は公開書簡を公表し、AI研究機関が著名な難問の解法を競うように発表する動きに懸念を表明していた。そうした過程で、数学者の知的貢献が損なわれかねないと指摘していたという。新たな助言グループのメンバーでこの書簡に署名していたのは、IASのカミロ・デ・レリス(Camillo De Lellis)1人だという。

キーワード

#OpenAI #人工知能 #数学研究 #プリンストン高等研究所 #IAS
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.