BitfinexでBTC無期限先物が一時15万ドル台まで急騰した。写真=Shutterstock

Bitfinexのビットコイン無期限先物が一時15万ドル台まで急騰した。現物市場の動きとは切り離された値動きで、板の薄さに清算の連鎖が重なったことで生じた一時的な価格乖離とみられる。

21日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、BitfinexのBTC-PERPは一時15万3960ドルまで上昇した。一方、ビットコイン現物は8万5000ドル前後で推移していた。

急騰後、価格は数秒で通常の水準に戻った。足元のBTC-PERPは8万5038ドル近辺で取引され、24時間騰落率は5.55%となっている。

今回の値動きは市場全体の現物上昇によるものではなく、Bitfinexに限った一時的な乖離とみられる。同取引所のBFX総合現物価格指数も同時間帯はおおむね安定しており、高値は8万4406ドルにとどまった。現物市場で同様の急騰は確認されなかった。

背景としては、レバレッジポジションの清算が連鎖した可能性が指摘されている。Coinglassによると、直近24時間で暗号資産市場では11万7116人のポジションが清算され、総額は6億8807万ドル(約1033億円)に達した。

このうちショートの清算額は5億9827万ドル(約897億円)と大半を占めた。ビットコイン関連の清算は3億5493万ドル(約532億円)で、このうち3億3815万ドル(約507億円)がショートだった。

単一案件で最大だったのは、Binanceで発生した1129万ドル規模のBTC/USDT契約。ビットコイン相場の上昇に伴い、ショートの損切りや清算注文が相次ぎ、それが追加の成行買いを呼び込んで上昇幅を広げた可能性がある。

さらに、Bitfinexの板の薄さが価格の乖離を増幅したとの見方もある。売り板が薄い局面で大口の買い注文が集中すると、注文を一気に食い上がって流動性が瞬間的に枯渇しやすい。その結果、BTC-PERPが実勢価格から大きく離れ、一時15万3960ドルまで跳ね上がったとみられる。

もっとも、この急騰は1分も続かなかった。取引所間の価格差を狙う裁定取引ボットが反応し、乖離は速やかに解消。BTC-PERPは直ちに8万5000ドル台へ戻った。

今回の事例は、ビットコイン相場全体の上昇トレンドを示すものではない。ただ、暗号資産デリバティブ市場では、高レバレッジと低流動性が重なると、短時間でも先物価格が現物から大きく乖離し得ることを改めて示した。現物が比較的落ち着いていても、特定取引所で板が薄い状態で清算が連鎖すれば、瞬間的な価格のゆがみが起こり得る。デリバティブ市場の参加者には注意が必要だ。

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