Robinhoodのブラド・テネブCEOは、予測市場で暗号資産関連契約が将来的にスポーツを上回るとの見方を示した。写真はイメージ(Shutterstock)

Robinhoodのブラド・テネブCEOは、同社の予測市場事業で暗号資産関連契約の存在感が急速に高まっており、数年以内にスポーツ関連契約が少数派に回る可能性があるとの見通しを示した。イベント契約関連売上も急拡大しており、2026年第2四半期は前年同期比で10倍超に伸びた。

ブロックチェーンメディアのDecryptなどが21日付で報じた。テネブCEOはCNBCの番組「Mad Money」で、Robinhoodの予測市場では暗号資産関連カテゴリーが「突出して大きな比重」を占めていると説明。数年内にスポーツ契約の比率を上回る可能性があるとの認識を示した。

同氏は、スポーツ契約が予測市場事業の初期成長を支えた分野だったとしたうえで、「スポーツは利用者を呼び込み、流動性や関心を高めるうえで有効だった」と述べた。一方で、「この業界はすでにスポーツの枠を大きく超えて拡大している」とも語った。

業績面でも成長は鮮明だ。Robinhoodの2026年第2四半期におけるイベント契約関連売上は1億5600万ドル(約234億円)で、前年同期比10倍超となった。同期間の暗号資産取引売上1億ドル(約150億円)を上回る水準だった。第2四半期のイベント契約取引件数は136億件に達した。

8月単月のイベント契約取引件数は47億件で、2025年8月の3億件から約15倍に拡大した。Robinhoodが開示した月次指標によると、8月の取引件数は前月の61億件から23%減少したものの、前年同月比では大幅な増加を維持した。

予測市場は、金利決定や選挙、スポーツの試合など、特定の事象が起きるかどうかを「はい」「いいえ」形式の契約として売買する市場を指す。こうした契約は、米商品先物取引委員会(CFTC)の規制対象となるデリバティブに分類される。

テネブCEOは「すでに暗号資産のような他カテゴリーが過度とも言えるほど大きな比重を占めている」と述べ、「数年以内にスポーツは実際に少数派になる」との見方をあらためて示した。

Robinhoodはこれまで、Kalshiを基盤にイベント契約事業を拡大してきた。Kalshiは、選挙関連契約の提供を巡ってCFTCと法廷闘争を続けてきた予測市場取引所として知られる。

その後、Robinhoodはトレーディング企業Susquehanna International Groupと設立した合弁会社Roterraも加えた。RoterraはCFTCの認可を受けた取引所および清算機関で、2026年のワールドカップを機に契約ルーティングを開始したという。

今月にはCrypto.comおよび予測市場プラットフォームOG.comとの複数年契約も始動した。Robinhoodは、OG.comのCFTC規制下にある取引所・清算インフラを通じて一部のイベント契約をルーティングするほか、Crypto.comとOG.comの少数持分を取得する方針だ。Kalshi、Roterra、ForecastEXを通じた契約ルーティングも継続する。

予測市場を巡る競争は一段と激しくなっている。CMEやCoinbaseに加え、一部の分散型プラットフォームもイベント契約市場で利用者獲得に動いている。Polymarketのような暗号資産基盤のプラットフォームは、従来型ブローカレッジに先行して予測市場事業を広げてきた。

テネブCEOは、スポーツや暗号資産関連契約を含む予測市場事業を、Robinhoodの資産保有の裾野を広げる戦略の一環と位置付けている。「人々が良質な金融資産をより多く保有する社会は、本質的により安定している」と述べ、予測市場を通じてアイデアや洞察を直接取引に結び付けられると強調した。

また、米議会で議論されている「クラリティ法案」に言及し、「暗号資産の市場構造に関する法制化について一定の見方を持つのであれば、当社ではそれに対応する市場を提供できる」と述べた。

一方、米政界では予測市場の規制を巡る議論も続いている。今年1月以降、予測市場を対象とする法案が相次いで提出されており、「PREDICT Act」には連邦公職者らによる政治的事象に連動した予測市場契約の取引を制限する内容が盛り込まれた。同法案は2026年3月25日に下院へ提出された。

スポーツや政治関連の契約が、退職口座など従来の金融商品と同じプラットフォーム上で提供されることで、投資と賭博の境界が曖昧になるとの指摘もある。

こうした議論が続くなかでも、テネブCEOは、Robinhoodの予測市場事業においてスポーツ契約が少数派に回る時期は「数年以内」に訪れるとの見方を示している。

キーワード

#Robinhood #予測市場 #暗号資産 #イベント契約 #米商品先物取引委員会(CFTC) #Kalshi #Crypto.com #OG.com
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.