AppleはiOS 27に、1つの電話番号を2台のiPhoneで共有できる新機能「iPhone Handoff」を追加した。別個の回線契約を用意しなくても、同じ番号で通話やメッセージを利用できる。Engadgetが21日(現地時間)に報じた。
同機能はWWDCで概要が紹介され、その後、9日に開かれた「サプライズ・アンド・シャイン」イベントで詳細が明らかになった。設定後は、利用したいiPhoneのロックを解除するだけで使える。Dynamic Islandには、「iPhone Handoff」が有効になったことを示す通知が表示される。
ユーザーは2台のiPhoneで同じ電話番号を使って発着信できるほか、メッセージの送受信にも対応する。一方の端末に追加した決済カードは、もう一方の端末でも利用できる。多くのアプリやiCloudとの連携もシームレスに行えるという。
利用にはいくつか条件がある。2台のiPhoneはいずれもiOS 27以降に対応し、同じWi-Fiネットワークに接続している必要がある。加えて、iCloud、FaceTime、iMessageのすべてで同一のAppleアカウントにサインインしていなければならない。設定上は1台をメインiPhone、もう1台をサブiPhoneとして扱い、メインiPhoneがメインのeSIMとキャリア設定を管理する。2台とも対応キャリアを利用している場合は、それぞれのeSIMを併用できる。
対応キャリアはまだ限られている。現時点で対応が確認されているのは、米T-Mobileと独Telekomのみ。T-Mobileでは、この機能の利用に月額5ドル(約750円)の追加料金がかかる。
制約もある。利用にはキャリア側の対応が必要なほか、連携済みのApple Watchは2台のiPhone間で自動的に切り替わらない。ウォレット内の一部項目も利用できず、身分証明書やパスは対象外となる。iPhoneを新しい端末に買い替える場合は、eSIMを新端末へ移す必要がある。機能を完全に無効化するには、キャリアへの連絡が必要だ。
もっとも、「iPhone Handoff」はすべてのユーザーに必要な機能というわけではない。一方で、旧iPhoneから新iPhoneへの移行期間中に2台を併用するケースや、旅行時に古い端末や安価な端末を持ち歩きたい場合、業務用と個人用で端末を分けたい場合には有効とみられる。