SK hynixは9月16日、Intelと米国でメモリーチップ生産を協議しているとするReuters報道について、「現時点で決定した事項はない」との声明を発表した。報道で取り沙汰されたオハイオ州の施設活用や合弁会社設立案についても、何も決まっていないとした。
Reutersは16日、複数の関係者の話として、SK hynixとIntelがメモリーチップの米国生産を巡って協議していると報じた。報道によれば、SK hynixはIntelがオハイオ州で進めてきた半導体工場計画の用地の一部を借り、メモリーチップを生産する案を有力な選択肢として検討しているという。
さらにReutersは、Intelとメモリーチップの主要顧客である大手クラウド事業者が共同で参加する合弁会社の設立案も浮上していると伝えた。
これに対しSK hynixは声明で、特定企業との提携や米国での現地生産を含め、現時点で決定した事項はないと説明した。Intelのオハイオ州施設の一部賃借や合弁会社設立というシナリオについても、同様に未定との立場を示した。
その一方で、同社はグローバルでの競争力強化に向け、さまざまな選択肢を検討していることも明らかにした。Reutersに送付した声明でも、メモリー事業の競争力を高めるため、追加の生産拠点建設を含む多様な案を検討中だとしつつ、具体策は決まっていないと述べた。Intelはこの報道について臆測だとして、コメントを控えたと伝えられている。
SK hynixは7月、米国預託証券(ADR)を発行し、ナスダックに上場した。現在はインディアナ州ウェストラファイエットで、約40億ドルを投じて次世代HBM向けの先端パッケージング工場を建設しており、2029年下半期の量産開始を目指している。
もっとも、インディアナ州の工場は韓国などで生産したDRAMを持ち込み、HBMとして組み立てる施設で、ウエハー段階のメモリーチップを生産する拠点ではない。
これに先立ち、ハワード・ラトニック米商務長官は2日、半導体製品への関税導入を検討していると明らかにしていた。同長官は、米国内で生産すれば関税を負担する必要はない一方、米国で生産しなければ世界最大級の市場に参入する対価として関税を支払うことになる、との考えを示していた。