Appleが折りたたみiPhoneの展開を、初のモデルにとどめず主力ラインアップへ広げる可能性が浮上している。BloombergのMark Gurman氏は、今後10年でiPhoneの多くが折りたたみ型へ移行する可能性があると指摘し、将来的にはiPhone SEを含む幅広い価格帯に広がる余地があるとの見方を示した。
米ITメディア9to5Macが14日付で報じた。Gurman氏は最新のニュースレターで、折りたたみiPhoneが高価格帯の実験的な製品にとどまらない可能性があると分析した。
同氏は、製造コストが低下すれば、Appleが上位モデルから廉価モデルまで折りたたみ製品を広げる可能性があるとみている。大画面の高価格モデルとして「iPhone Duo Max」が登場する可能性に言及したほか、長期的には「iPhone SE」が折りたたみラインに加わる可能性もあるとした。
こうした見方は、Apple参入をきっかけに折りたたみスマートフォン市場が本格的に拡大するとの予測とも重なる。現在、折りたたみスマートフォンはスマートフォン市場全体の約2%にとどまっている。
Counterpoint Researchは、Appleの市場参入に加え、Samsung ElectronicsとHuaweiの需要拡大を追い風に、2027年の世界の折りたたみスマートフォン出荷台数が前年比37%増になると予測している。
Appleの影響力は特に大きいとみられる。Counterpoint Researchは、Appleが初の折りたたみiPhoneを投入する2026年に、同社が世界の折りたたみスマートフォン市場で25%のシェアを獲得し、Samsungに次ぐ2位に入ると見込む。
さらに2027年には、販売効果の通年寄与により、Appleのシェアが40%まで上昇するとの見通しを示した。
Gurman氏の見立てのポイントは、折りたたみiPhoneが単発のプレミアム製品に終わらず、製品群そのものが拡大する可能性にある。iPhone Duoがその出発点となり、製造コストが下がれば、現在はプレミアム帯中心の折りたたみ端末が、より幅広い価格帯に広がる可能性があるという。
一方で、技術面の課題は残る。9to5Macは、今後の技術課題として、Face IDを端末内に収める設計を挙げた。
自撮りカメラを内側ディスプレイの下に配置する方式に比べれば技術的なハードルは低い可能性があるが、外側ディスプレイ向けのFace ID部品を搭載しつつ、端末の厚みを増やさないことが課題になると指摘した。
現時点では、折りたたみスマートフォンは一般的なバータイプのスマートフォンより依然として高価で、本格普及には時間がかかる。Counterpoint Researchも、折りたたみ端末の価格は一般的なスマートフォンのおよそ3倍に達しており、大衆市場への浸透には数年を要するとみている。
今後の焦点は、Appleが折りたたみ端末を単一のプレミアムモデルにとどめるのか、それとも画面サイズや価格帯に応じてラインアップを細分化するのかにある。iPhone SEまで候補に挙がったことで、折りたたみが一部の高価格モデル向け差別化要素にとどまらず、iPhoneの主要なフォームファクターとして定着するかが注目される。