写真=科学技術情報通信部提供

韓国の科学技術情報通信部は9月16日、フィジカルAIの普及を後押しするため、電波関連規制の見直し方針を発表した。自律移動ロボット向けレーダーの屋外利用を認めるほか、産業用無線充電器の規制緩和、防衛産業分野における電波実験許可手続きの迅速化などを進める。

今回の改善策は、3月から実施した国民向けアイデア公募と産業現場の需要調査を踏まえてまとめたもの。新産業のイノベーション支援、日常生活での電波利用の利便性向上、安全・災害予防の3分野を柱とする。

まず、これまで工場など屋内に限って使用が認められていた76〜81GHz帯の物体検知レーダーについて、工場敷地内の屋外走行空間や駐車場、荷役場などでも利用できるようにする。科学技術情報通信部は、年内に関連する技術基準の改定案をまとめる方針だ。

産業用無線充電器についても規制を緩和する。現在は1kW以下としている許可不要の上限を、3kW以下に引き上げる案を検討する。あわせて、遠距離無線充電に必要な周波数の割り当て方針も12月までに整備する。

防衛産業分野では、電波実験許可の「ファストトラック」導入を進める。電波環境を管理できる区域を電波実験許容地域に指定し、事前の一括審査を経て許可期間を15日まで短縮する案を年内に用意する。

あわせて、完成品を対象とした電磁波適合性評価では、個別モジュールの試験履歴や認証書の確認手続きを簡素化し、現場の負担軽減も図る。

生活分野では、2026年に終了予定だった400MHzアナログ生活無線機の利用期限を、2032年12月31日まで6年間延長する。小規模事業者やレジャー、日常利用の現場における機器更新負担を抑える狙いがある。

聴覚障害者や高齢者向けには、電波を活用した公共案内サービスを導入する。科学技術情報通信部は2027年から、ヒアリングループやBluetooth Auracastを活用し、公的施設の案内や緊急災害情報を個人の補聴器やイヤホンに届けるサービスの実証運用を始める。

安全分野では、地盤沈下や地下施設点検に使う地中レーダー(GPR)と壁透過レーダー(WPR)について、利用帯域と出力基準を整備する。航空機と鳥類の衝突防止に用いる鳥類探知レーダーについても周波数を供給し、アンテナ出力や運用方式などの技術基準を年内に整える。

情報保護ネットワーク政策室長のチェ・ウヒョク氏は、「フィジカルAI時代を迎え、製造や物流の現場、防衛産業など有望な新産業が電波を活用してより迅速に成長できるよう、不合理な規制を取り除く」と述べた。そのうえで「産業界の声を反映し、電波規制の見直しを柔軟かつ迅速に進める」と強調した。

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