個人情報保護委員会は、2025年の個人情報処理方針評価で「不十分」と判断した企業を対象に追跡点検を実施し、本人の権利行使窓口や国内代理人の運用に問題が残っていた5事業者に改善を勧告した。
同委員会は、2025年の評価で不十分とされた企業に対し、企業別の評価結果を通知。対象企業が自主的に改善できるよう、評価に参加した専門委員が事業所を訪問し、不備の内容や具体的な改善方法を案内するなど、個別支援を行ってきた。
今回の点検では、処理方針の改善状況に加え、本人の権利行使窓口の運用、国内代理人の運用、Webサイトやモバイルアプリにおける処理方針へのアクセス性などを確認し、改善事項の履行状況を調べた。
その結果、現場でのフィードバックを受けた企業を中心に、実際に取り扱う個人情報の利用目的や保有期間を処理方針に具体的に反映するなど、全体として改善が進んだという。
一方で、改善措置後も本人の実質的な権利行使や国内代理人の運用面で、なお追加対応が必要な企業が確認されたとして、同委員会は改善を勧告した。
個別には、Wrtn Technologiesは権利行使に関する問い合わせに応答しなかった。テスラコリアとDeepSeekは、国内利用者からの問い合わせに対し、それぞれ英語と中国語で返信していた。
また国内代理人の運用では、OpenAIとNikeが電話での問い合わせ時に別のメールアドレスを案内したものの、当該問い合わせには返信していなかったことが確認された。
このほか同委員会は、処理方針に記載した処理の根拠と実際の取り扱い方法の一部不一致、処理方針へのアクセス経路の複雑さ、過去の処理方針が公開されていない点などの不備も確認した。各事業者には点検結果を個別に通知しており、今後も自主的な改善を継続的に促す方針だ。
コ・ナクジュン個人情報保護委員会予防調整審議官は「個人情報処理方針評価が単なる評価にとどまらず、実質的な個人情報保護水準の向上につながるよう、追跡点検と個別支援を強化していく」とコメント。「本人の権利行使を妨げる事項についても、継続的に点検し改善していく」と述べた。