写真=エリザベス・ウォーレン上院議員(Shutterstock)

暗号資産に批判的な立場で知られるエリザベス・ウォーレン上院議員は16日(現地時間)、Clarity法案には反対する一方で、暗号資産規制の法制化そのものには取り組む姿勢を示した。CoinPostが報じた。

ウォーレン議員は同法案について、「ワシントンで実効性のある暗号資産規制を実現する最初の機会だ」と評価した。ただ、現行案の内容では支持できないとの立場を示した。

上院銀行委員会の民主党筆頭委員を務める同議員は、法案に公職者の暗号資産投資規制、国家安全保障、消費者保護、違法資金対策の強化を盛り込むべきだと主張した。あわせて倫理条項については、ドナルド・トランプ大統領との利益相反を防ぐうえで実効性を欠くと批判した。

ウォーレン議員は、現行の倫理条項が大統領の任命した人物に執行権限を委ねる仕組みになっており、大統領本人には事実上機能しないと指摘。そのうえで、トランプ大統領の暗号資産事業をめぐる利益相反を防いでいるように見せかけるだけの不十分な条項だと訴えた。

上院は16日、Clarity法案の審議入りに向けた手続き採決を実施したが、賛成は49票にとどまり、可決に必要な60票に届かなかった。ここ数カ月にわたって法案協議に加わってきた中道系民主党議員7人も反対に回った。

法案を主導してきた共和党のシンシア・ルミス上院議員は採決後、民主党と誠実に交渉してきたにもかかわらず、要求条件が次々に変わったと批判した。また、政治家の個人による暗号資産投資規制や消費者保護措置をめぐる協議がまとまらなかったことで、米国の暗号資産分野での主導権を中国などの競合国に譲ることになるとも主張した。

法案審議が来年へ持ち越されれば、ウォーレン議員の発言力は一段と高まる可能性がある。民主党が11月の中間選挙で上院多数派を奪還した場合、同議員が上院銀行委員長に就く可能性があるためだ。

一方、ルミス議員は2025年12月、2026年の選挙には出馬しない意向を示しており、共和党側の交渉窓口が変わる見通しとなっている。

ウォーレン議員は、委員長として暗号資産法案の議論を主導する意向があるかとの質問に対し、「ある」と答えた。民主、共和両党や業界関係者と協力し、国家安全保障と経済を守り、腐敗も抑えられる実効性のある暗号資産法案をまとめたいと述べた。

ただ、その実現には共和党がトランプ大統領に対抗できなければならず、「極めて高いハードルだ」とも語った。

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