サポートが終了した旧バージョンのDBの運用が米企業で広く続いていることが分かった。画像はイメージ

米企業のデータベース運用現場で、サポートが終了した旧バージョンの利用が広く続いていることが分かった。セキュリティリスクを認識しながらも、移行コストの大きさと作業の複雑さが刷新の先送りにつながっている。

TechRadarが9月15日(現地時間)に報じたところによると、Perconaが米国のデータベース管理者(DBA)やサイト信頼性エンジニア(SRE)、プラットフォームエンジニア300人を対象に実施した調査では、97%が「自社でサポート終了済みのデータベースバージョンを一部でも運用している」と回答した。うち44%は、「相当数のデータベースがサポート終了(EOL)状態にある」と答えた。

背景にあるのは、アップグレードが単なるソフト更新では済まないという事情だ。データベースのバージョン変更では、既存アプリケーションやライブラリ、OS、各種設定に加え、クラウドインフラまで含めた検証が必要になる。十分なテストを経ずに移行すれば、障害やサービス停止を招く恐れがあるため、短期的には現行環境の維持を選ぶ企業もあるという。

費用面の負担も重い。DBの総保有コスト(TCO)削減を阻む要因としては、「クラウド費用」が31%で最多だった。以下、「ライセンス費用」23%、「ツールの乱立」17%、「特定ベンダーへの依存」12%が続いた。

典型例として挙がるのがMySQLだ。5.7から8.0への移行では、データディクショナリの構造や認証方式、一部のデフォルト設定が大きく変わり、アプリケーションごとの事前検証が欠かせない。Perconaは、こうした変更が「そのままアップグレードすればよい」という発想を難しくしていると説明した。

もっとも、対応を先送りするほどリスクは高まる。サポート終了製品は一般に最新のセキュリティパッチを受けられず、機密性の高い企業データが脆弱性にさらされる可能性がある。実際、回答者が挙げた現行DB環境の課題は、「非効率さや処理性能の低さ」が42%、「ダウンタイム」が40%、「遅延」が35%だった。Perconaは、直ちに全面刷新が難しい場合でも、まずは段階的な移行計画の策定を進めるべきだと強調している。

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