BMWの新型電気自動車(EV)「iX3」が、欧州で発売から1年で受注10万件を突破した。2025年9月の発売以降、同地域におけるBMWのEV受注全体の約3分の1を占めており、次世代EVプラットフォーム「ノイエ・クラッセ」の第1弾として好調な立ち上がりとなっている。
米EV専門メディアElectrekが15日(現地時間)に報じた。BMWによると、iX3は新型車として過去最高水準の初年度の出足を記録した。
X3シリーズ全体の受注に占めるiX3の比率も約半分に達したという。BMWにとって、ノイエ・クラッセに対する最初の市場評価として注目される動きだ。
オリバー・ツィプセ最高経営責任者(CEO)はこれに先立ち、発売から6カ月でiX3の受注が5万件に達したと明らかにしていた。その後、1年時点で欧州受注は10万件を超えた。
販売・ブランド管理・マーケティングを統括するヨッヘン・ゴラーは、「1年以内に10万件の受注を獲得したことは、ノイエ・クラッセにとって非常に力強いスタートだ」とコメントした。
初期需要の強さは欧州以外でも見られる。BMWは先月、中国で新型iX3の販売を開始した。価格は26万9900元から。
現地ディーラーによると、事前販売価格の公表後は問い合わせが殺到し、営業現場は対応に追われたという。1週間足らずで少額の予約金を伴う事前予約が数万件に上ったとの報道もある。
新型iX3は、BMWがTeslaやBYDといったEV大手に対抗するうえで中核を担うモデルとみられる。ノイエ・クラッセを採用した最初のEVであり、第6世代のeドライブアーキテクチャを初搭載した。
BMWは、新たな800Vアーキテクチャと円筒形バッテリーセルの採用により、充電速度と航続距離をそれぞれ30%改善したとしている。
充電性能では、最大400kW級の直流急速充電に対応。バッテリー残量10%から80%までの充電時間は約21分としている。
ドイツでは「iX3 40」を6万3400ユーロから販売し、航続距離はWLTP基準で628km。上位グレードの「iX3 50 xDrive」は7万3925ユーロからで、最大805kmの航続距離をうたう。
米国では2027年モデルの「iX3 50 xDrive」を6万1500ドル(約923万円)から販売し、航続距離は米環境保護庁(EPA)基準で最大434マイル(約700km)としている。
地域ごとに販売条件は異なるものの、BMWは新型iX3を通じて次世代EV技術の本格展開を進める構えだ。今月末には、ノイエ・クラッセ第2弾となるEV「i3」の受注開始も予定している。BMWは新型i3についても、想定を上回る初期需要を示しているという。
同社は2027年末までに、ノイエ・クラッセの技術とデザインを採り入れた新型車および改良車を計40車種投入する計画を掲げる。iX3の好調な滑り出しが、今後の電動化戦略の拡大につながるかが焦点となりそうだ。