Ethereum(写真=Shutterstock)

Ethereumは2026年第2四半期、価格が軟調に推移するなかでも、取引件数、処理量、ステーキング比率、保有者数がそろって過去最高を更新した。月間アクティブユーザー数は減少したものの、手数料収入やバーン額は増加し、トークン化資産の拡大も続いた。

ブロックチェーンメディアのCoinPostが15日(現地時間)、オンチェーンデータ分析プラットフォームのToken Terminalのレポートをもとに報じた。Token Terminalは、2026年第2四半期を、記録的だった前四半期の後に訪れた調整局面と位置付けている。

レポートによると、第2四半期のEthereumの取引件数は2億390万件で、前四半期比1.7%増、前年同期比68.4%増だった。1秒当たりの処理件数は25.9で、前四半期比0.6%増、前年同期比68.4%増となった。

ステーキング比率は32%に上昇し、ETH保有者数は3億1210万人となった。いずれも過去最高だった。

一方、月間アクティブユーザー数は920万人で、前四半期比30%減少した。エコシステム全体の総預かり資産(TVL)は2872億ドルと9.2%減少。ETHの完全希薄化後時価総額も2472億ドルと14.8%減り、市場全体の軟調地合いを反映した。

ユーザー数が減る一方で取引件数が増えたことについて、Token Terminalは、既存ユーザーの利用が一段と活発化した兆候と分析した。ユーザーベースは縮小したが、1人当たりの取引頻度は上昇したとみている。

また、価格が軟調な局面でもネットワーク参加と保有が継続し、ステーキング比率と保有者数がそろって最高値を更新したと指摘した。

手数料関連の指標も改善した。第2四半期の総取引手数料は5250万ドルで、前四半期比31.6%増だった。

取引件数の伸びを手数料の増加率が上回ったことで、平均手数料は1件当たり約0.20ドルから0.26ドルへ上昇した。ただ、前年同期の約0.85ドルと比べると、なお低い水準にとどまる。

Ethereumネットワークでバーンされた額は1710万ドルで、前四半期比112.2%増となった。手数料のうち供給量の減少につながった比率も、第1四半期の約5分の1から第2四半期には約3分の1へ上昇した。

Token Terminalは第2四半期について、ユーザー数は減少したものの、取引量は過去最高を更新し、平均手数料と供給縮小効果も同時に強まった時期だったと整理した。

TVLの構成にも変化がみられた。ステーブルコインは1834億ドル(約27兆5000億円)で、前四半期比0.7%減とほぼ横ばいだった一方、レンディングは26.1%減の441億ドル(約6兆6000億円)、リキッドステーキングは26.2%減の333億ドル(約5兆円)となった。

これに対し、実物連動資産(RWA)は165億ドル(約2兆5000億円)で5%増加した。この結果、エコシステム全体に占めるステーブルコインの比率は、前年同期の52.3%から63.8%へ拡大した。

トークン化資産の拡大も続いた。Ethereumベースのトークン化資産の時価総額は2031億ドルで、前四半期比0.3%増、前年同期比38.7%増だった。

内訳は、ステーブルコインが1768億ドル(約26兆5000億円)で87.1%を占めた。トークン化ファンドは208億ドル(約3兆1000億円)、トークン化コモディティは49億ドル、トークン化株式は約6億1500万ドル(約923億円)だった。

なかでも、米短期国債(T-bill)を裏付け資産とするトークン化ファンドは、四半期平均で75億ドル(約1兆1200億円)と過去最高を記録した。四半期末時点では、Franklin Templeton、Ondo Finance、BlackRockの主要ファンドがいずれも、Ethereumエコシステム内で10億ドル(約1500億円)を超えた。

JPモルガンが5月に発行した2本目のトークン化マネーマーケットファンド「JLTXX」は、第2四半期末時点で6億8220万ドル(約1023億円)まで拡大し、9月初めには8億ドル(約1200億円)を上回った。

チェーン別シェアでもEthereumの優位は続いた。主要5チェーンベースでみると、Ethereumはステーブルコイン市場の61.6%、トークン化ファンド市場の67.6%、トークン化コモディティ市場の71.3%を占めた。

機関投資家向けのEthereum普及を進めるEtherealizeは、第2四半期を「コミットメント」の局面として捉えるべきだと主張した。ETH価格が弱含むなかでも、ネットワーク利用者とそれを支える投資家の参加度はむしろ高まったとしている。

あわせて、ブロックスペースのコストを引き下げて長期需要を育てる戦略の効果が、第2四半期の収益指標にも表れ始めたと評価した。

2026年第2四半期のEthereumは、価格低迷のなかでも取引、ステーキング、保有の各指標がそろって改善した。ユーザー数の減少とトークン化資産の拡大が同時に進んだことは、ネットワークの利用構造と資産構成が変化しつつあることを示している。

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