米上院でクラリティ法案の審議入りに必要な手続きが前進せず、15日の米市場では暗号資産関連株が一斉に下落した。CoinbaseとCircleはいずれも約10%安となり、ビットコイン関連銘柄にも売りが広がった。
ブロックチェーンメディアのCointelegraphによると、上院は法案を本会議に進めるための終結動議を採決したが、可決に必要な60票を確保できなかった。クラリティ法案は、米国のデジタル資産市場に関するルールを定めるもので、商品先物取引委員会(CFTC)と証券取引委員会(SEC)の所管区分を明確にする内容を含む。
Yahoo Financeの集計では、Coinbase株は9.9%下落した。Circleも約10%安となった。ビットコインを保有する企業の株価も弱く、American Bitcoinは約8%下落、StrategyとStriveもそれぞれ約5%安だった。
採掘関連銘柄も軒並み下落した。Riot Platformsは約6%安、Cleansparkはほぼ5%安、Hut 8は4%超の下落、Irenも約4%下げた。
暗号資産相場も不安定な値動きとなった。ビットコインは採決直後に一時7万5000ドルを下回った後、7万6000ドル前後まで持ち直した。株式市場と暗号資産市場の双方で、規制明確化への期待後退を映した値動きとなった。
今回の採決結果を受け、市場では法案が年内に再び前進するのは容易ではないとの見方が出ている。11月の中間選挙後に新たな議会が発足するまで、残る立法日数が36日に満たないためだ。
これにより、業界が期待してきた米国のデジタル資産規制の整備は、当面先行き不透明となった。
Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOはこれまで、クラリティ法案の可決可能性に強い期待を示してきた。5月には、同法案について従来以上に強力な内容で、超党派の支持を得られる位置付けにあるとの認識を示していた。
さらに8月には、「9月15日に上院で60票以上を得られない、あるいは法案が前進しなければ、9月16日にCFTCとSECが新たなルールを打ち出す」と言及。当時はXに「どちらにせよ明確性は来る」と投稿していた。
採決直前にもアームストロング氏は上院議員に法案支持を呼びかけた。「選択肢は、米国の暗号資産イノベーションを促進するのか、それとも他国に主導権を渡すのかだ」と訴え、「歴史と暗号資産の有権者は忘れない」と投稿した。
一方、Strategy共同創業者のマイケル・セイラー氏は採決後、Xに「あなたに必要な唯一の明確性はビットコインだ」と投稿した。
今後の焦点は、立法の再推進が可能かどうか、また規制当局が追加対応に動くかに移る。アームストロング氏が言及したように、CFTCとSECが別途ルール整備を進めるのか、それとも会期中に議会での議論が再開されるのかが当面の注目点となる。