7万6000ドルを割り込んだビットコイン(写真=Reve AI)

ビットコインが7万6000ドルを割り込み、月間安値を更新した。世界的な国債利回りの急騰に加え、米国で暗号資産規制を巡る法整備が足踏みし、相場の重しとなった。

Cointelegraphによると、15日(現地時間)のビットコインは米株市場の寄り付き前後に7万5600ドルまで下落した。前日に付けた7万9600ドル近辺から反落し、前日の上昇分を打ち消した格好だ。

背景の一つが、暗号資産規制の枠組み整備を目的とするClarity法案の停滞だ。米上院では、本会議入りに必要な討論終結動議の採決で可決に必要な60票を確保できず、年内成立の見通しは不透明になった。最終採決ではないものの、規制の明確化を織り込んでいた業界にとっては悪材料となった。

トレーディング会社QCP Capitalは採決前の時点で、仮に手続き上の投票を通過しても市場への即時の影響は限定的になり得ると分析していた。一方、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の役割分担が明確になれば、規制の不確実性が低下し、中期的には機関投資家の暗号資産市場への参入を後押しする可能性があると指摘した。

QCP Capitalはまた、「手続き上の進展が最終通過を保証するわけではない」とした上で、今後の審議日程が市場への影響を左右するとみている。

ビットコイン安は、債券市場の急変とも歩調を合わせた。この日は米株が軟調に推移する中、主要国の国債利回りが一段と上昇した。米10年国債利回りは2023年11月以来初めて5%を上回り、一時5.041%まで上昇。2007年6月以来の高水準を付けた。

ロイターの集計では、主要7カ国(G7)の10年国債利回り平均も4.285%に上昇し、2008年半ば以降で最高水準となった。英国の30年国債利回りは5.95%と1998年3月以来の高水準、日本の10年国債利回りも3.04%と約30年ぶりの高水準を記録した。

高金利はリスク資産全般のバリュエーションを圧迫している。金融市場分析会社Kobeissi Letterは、主要中央銀行が再び引き締めに動く可能性があると指摘。「金融政策は転換し、利上げが戻り、インフレとの次の戦いが始まった」との見方を示し、「現在の利回り水準は持続不可能だ」と主張した。

利回り上昇の背景には原油高もある。中東情勢の緊迫で主要な輸送ルートへの懸念が強まり、エネルギー価格の上昇が再びインフレ圧力を高めるとの見方が広がった。この日、WTIは1バレル105ドル(約1万5750円)に接近し、5月初旬以来の高水準に迫った。

暗号資産市場は、規制を巡る不透明感に加え、金利上昇と原油高という二重の逆風に直面している。今後はClarity法案の行方に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)と日本銀行の金融政策判断、原油相場の動向がビットコイン相場を左右する要因となりそうだ。

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