Salesforceは15日(現地時間)、米サンフランシスコで開催した年次カンファレンス「Dreamforce」で、新たなAI向けインターフェースレイヤー「AIforce」を発表した。AIエージェントを通じて、Salesforceの機能を直接利用できるようにする。あわせて、Claudeforce、Slackforce、Agentforce Coworkerも披露した。
AIforceは、ユーザーがSalesforceの画面に直接アクセスしなくても、利用中のAIエージェント経由で同社プラットフォームの機能を使えるようにする仕組みだ。Salesforceは、従来のモデル・コンテキスト・プロトコル(MCP)がエージェントとデータソースの接続に主眼を置いていたのに対し、AIforceではエージェント上から実際の業務機能まで扱えるようになると説明している。
Claudeforceは、SalesforceとAnthropicの協業によるもの。Claude上からSalesforceの機能をそのまま利用できるようにする。まずはリード創出からパイプライン管理までをカバーする営業向けスキル37種を備え、今後はサービス、マーケティング、コマース、業種別スキルも追加する予定だ。
Slackforceは、Slack上で利用できる。Slackforce Surfaceでは、Salesforceやチャットに分散した情報を集約し、チーム全体で閲覧やコメントをしながら作業できるワークスペースをSlack内に直接作成できる。
また、Slack CRMを使えば、Slack上の会話や更新内容がSalesforceに自動で反映される。Slackを離れることなく、新規顧客の登録や通話内容の記録も可能になるとしている。
Agentforce Coworkerは、PCやスマートフォンなどからSalesforceに接続して利用するAIコンパニオンだ。ビジネスルールや権限、セキュリティ、ガバナンスの枠内で活用できるという。
企業があらかじめ用意した専門エージェントを呼び出し、自社の業務に応じて組み合わせられるのも特徴だ。ワンクリックで利用を開始できるほか、エージェントを1つずつ追加する形で拡張しやすいとしている。
マーク・ベニオフ会長兼CEOは「AIがインターフェース革命を起こしている」と述べたうえで、「顧客コンテキストとモデルの知能を組み合わせ、安全にガバナンスされ、既存の中核システムと連携して動作するインテリジェントシステムを構築した」と語った。
Salesforceは3月、AIエージェント向けの「Headless 360」を投入している。人が画面を開いてクリック操作しなくても、AIエージェントがSalesforceプラットフォーム全体の機能をAPIやMCPツール、コマンドラインインターフェース(CLI)コマンドを通じて直接呼び出し、実行できるようにするものだ。従来はWebブラウザ上で画面を見ながら操作する必要があったが、Headless 360はそうした画面操作を不要にする仕組みだという。
同時に、開発者が自社向けのAI画面や機能を構築できるようにする「Headless Toolkit」も披露している。
AIforceは、ユーザーに代わってHeadless Toolkitの接続作業を担い、開発の専門知識がなくても画面をすぐ作れるよう支援する。Salesforceのパトリック・ストークス アプリケーション・マーケティングソリューション事業部社長は、「Headless 360が材料なら、AIforceはその材料で焼き上げたクッキーだ」と例えた。
Salesforceはこのほか、Headless Toolkitを使ってインターフェースやエージェントを作成・配布するためのパートナーネットワーク「Agent Exchange」も開設した。Anthropic、AWS、Google、OpenAIなどが、Agent Exchangeを通じてサービスを披露した。