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信用格付け大手のS&Pは、大手IT企業によるAI投資を支える資金調達の構造が拡大・複雑化するなか、各社の信用力に影響が及ぶ可能性があると警告した。米Axiosが11日(現地時間)に報じた。

報道によると、Amazon、Microsoft、Alphabet、Oracle、SpaceX、Metaの主要ハイパースケーラー6社は、2030年までにデータセンターとAI関連の設備投資に7兆ドル超(約1050兆円)を投じる見通しだ。S&Pのアナリストは、設備投資の拡大ペースが想定を上回る一方、資金調達の仕組みは一段と複雑かつ不透明になっていると指摘した。

S&Pの報告書を共同執筆したアナリストのナビン・サルマ氏は、Oracleを除く大半のハイパースケーラーについて、高格付けを維持し潤沢なキャッシュフローも確保しているため、直ちに存続が脅かされる状況にはないと説明した。その一方で、NeoCloudやデータセンター運営会社、Anthropic、OpenAIのような実績が十分でない企業に対し、自社の信用力をてこに資金調達を後押ししている点を問題視した。

同氏は、AI産業を巡る不確実性を高める要因として、低価格のオープンソースモデルの普及、投資回収時期の見通しにくさ、循環的な資金の流れによって売上がかさ上げされる可能性などを挙げた。ハイパースケーラーの支出の相当部分は負債に依存しており、Amazonは今年、債券市場で約1000億ドル(約15兆円)を調達したという。

さらに各社は、自社の信用格付けを活用して他社の借り入れを下支えしており、S&Pはこうした構図を「影の融資」とみている。主要ハイパースケーラー各社はOpenAIやAnthropicの持ち分も保有している。

William Blair Equity Researchのアナリスト、リチャード・デ・シャザル氏は、最終需要が市場の期待を下回れば、売上成長の鈍化と投資価値の下落という二重の打撃になりかねないと指摘した。S&Pも、業界内の重複投資と相互の結び付きが大きいため、景気後退局面では最優良企業であっても大きな影響を受ける可能性があると警鐘を鳴らしている。

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