ビットコイン市場で調整圧力が強まっている。現物・先物の需要が鈍るなか、ETFからの資金流出も重なり、暗号資産市場全体の地合いが悪化している。11日、ブロックチェーンメディアのCoinPostによると、CryptoQuantのアナリスト、ダークポストは主要な需給指標を基に、市場の弱さが一段と鮮明になったと分析した。
現物需要はマイナス14万5000BTCとなった。取引所の現物市場では買いより売りが優勢で、売り圧力が継続していることを示す。
先物需要はプラス7万4500BTCと流入超を維持した。ただ、増加ペースは鈍化した。ダークポストは、先物市場でも需要の伸びが明確に弱まり、市場全体の買い圧力が低下しているとみている。
機関投資家の動向を映すCoinbaseプレミアム指数はマイナス0.036となった。Coinbaseでのビットコイン価格が他の取引所に比べて割高か割安かを示す同指数は、マイナス圏に沈んだ。
ダークポストは、足元のマクロ経済環境について、機関投資家がビットコインのようなリスク資産を積極的に買い増ししにくい状況だと指摘した。
ETFの資金フローも悪化した。CoinGlassによると、ビットコインETFは2億8200万ドル、イーサリアムETFは2990万ドル、ソラナETFは50万ドルの純流出となった。一方、XRP ETFには500万ドルが流入し、ハイパーリキッドETFは資金の出入りがなかった。
全体の純流出額は3億800万ドルで、日次ベースでは直近2カ月で最大となった。
ダークポストは、ETFが現物需要の大きな比重を占めるなかで今回の流出が起きた点を弱材料とみている。複数の指標を総合すると、暗号資産市場全体の状況は悪化しており、この流れが早期に反転しなければ調整局面入りを想定すべきだと診断した。
今後の変数としては、マクロ経済と地政学リスクを挙げた。相場を左右するのは関連ニュースのヘッドラインだとして、今後の動向を注視する必要があるとした。米国債利回りの急騰を踏まえると、市場の沈静化を意識したホワイトハウスの発信が出る可能性もあるとの見方を示した。