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Salesforceが、AIエージェントの構築・運用を支援する企業向け基盤「Enterprise AI Harness」と、性能や推論コストを一元的に監視・管理する「AI Control Plane」を発表した。米メディアのSiliconANGLEが11日(現地時間)に報じた。

報道によると、開発者は大規模言語モデル(LLM)にプロンプトやデータベース接続などの周辺機能を組み合わせ、AIエージェントとして動作させる。こうした構成要素の束を、Salesforceは「harness」と位置付けている。

今回発表したEnterprise AI Harnessには、顧客企業が導入するAIエージェントの信頼性とセキュリティを高めるための機能群を盛り込んだ。多くの機能はすでにSalesforceのクラウドサービスに実装されており、残る機能は2028会計年度(2月開始)に順次提供する。

Enterprise AI Harnessは6つの機能領域で構成される。このうち半分は、AIエージェントが業務で利用するデータの扱いに関するものだ。「Trusted Context」は、顧客記録や製品在庫情報といったデータ資産を集約し、リアルタイムシグナルにも対応する。営業分野におけるリアルタイムシグナルとは、企業が迅速に対応すべき購買行動の変化を指す。

データの正確性を確保するための機能も備える。Salesforceは、データリネージの追跡ツールを含む複数の品質管理機能を提供する計画だ。セキュリティチームは、どのエージェントがどのデータセットに、どのような形でアクセスできるかを制御できる。

複数のLLMを用途に応じて使い分ける企業が増える中、Enterprise AI Harnessは「インテリジェント・モデル・ルーティング」も提供する。精度やコストなどの基準に基づき、各リクエストを最適なLLMに自動で振り分ける仕組みだ。複雑な処理は高性能なモデルに、比較的単純な処理は小型で低コストのモデルに割り当てることで、全体の効率化を図る。

また、LLMは同じプロンプトを5回与えても、異なる5つの回答を返すことがある。Salesforceは、こうした非決定性に対応するため、決定論的な制御によって応答のばらつきを抑える信頼性機能もEnterprise AI Harnessに組み込んだ。外部アプリケーションとAIエージェントの接続を容易にする支援機能も提供するという。

一方のAI Control Planeは、管理者が複数のAIエージェントの性能と推論コストを単一の画面で監視できるようにする。エージェントがセキュリティポリシーに従って動作するよう管理する機能も備える。

Salesforceの社長兼最高プラットフォームエンジニアリング責任者、ロハン・クマ氏は「モデルは変化し続け、知能はあらゆる場所で利用可能になる」とした上で、「企業の差別化要因は、顧客情報をはじめとする信頼できる固有データをその知能と組み合わせ、安全にアクションへ結び付ける能力にある」と述べた。

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