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米大手法律事務所のLatham & Watkinsが、NVIDIA製GPUサーバーを自社導入し、オープンウェイトAIモデルの自社向け最適化に着手した。顧客の機密情報を外部クラウドに置かずに運用できる体制を整えるとともに、AI利用料の課金体系の変化によるコスト増にも備える。英Financial Timesが11日、報じた。

Financial Timesによると、大手法律事務所が自前のAI向けハードウェアを導入し、モデルのファインチューニングを進める事例としては初めてだという。

Latham & Watkinsの昨年の売上高は83億ドル(約1兆2450億円)。同事務所は、AIモデルの稼働に必要な高性能GPUを搭載したサーバーを複数台導入し、既存のオープンウェイトAIモデルを自社業務に合わせて調整している。

自社サーバーを構築することで、サイバーセキュリティやサーバー運用を自ら担う必要は生じる。一方で、顧客の機密情報を外部クラウドに出さず、自社システム内で保持できるようになるという。

ルネ・メンドーザ最高情報責任者(CIO)は「極めて機密な顧客情報を、どのクラウド事業者にも預けたくない場合がある」と説明。「AI利用料の課金体系が変わればコスト負担が膨らむ可能性があり、その点でも柔軟性を確保したかった」と述べた。

法律業務は扱う情報量が多く、定型的な反復作業も少なくないため、AIの導入効果が表れやすい分野の1つとされる。ウォール街の銀行は、AIによって業務効率が高まるとして、大手法律事務所に手数料の引き下げを求めているという。

これまで法律事務所は、初期投資がパートナーへの利益配分を圧迫しかねないとの判断から、AI向けハードウェアの自前調達よりも、ソフトウェアのサブスクリプションやクラウドインフラの活用を進めてきた。Latham & Watkinsの今回の動きは、そうした流れとは一線を画すものだとFinancial Timesは伝えている。

もっとも、Latham & Watkinsが自社基盤の構築によって大手テック企業のAI製品・サービスから全面的に切り替えるわけではない。自社モデルと外部のAIサービスを併用する方針で、技術系人材を900人超雇用していることも明らかにした。

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