米検察は公判でHuaweiを「犯罪企業」と位置付けた。写真=Huawei

米検察は、中国通信機器大手Huaweiの刑事裁判で、同社を「犯罪企業(criminal enterprise)」と位置付け、営業秘密の窃取や対イラン制裁違反、金融詐欺などの容疑を追及した。Huaweiはすべての容疑を否認している。

10日付のCryptopolitanやReutersの報道によると、米ニューヨーク州ブルックリンの連邦地裁で始まった公判で、米司法省のテイラー・スタウト検察官は「Huaweiは約20年にわたり米企業の技術を盗み、金融システムを悪用してきた」と主張した。陪審員に対しては、この事件は「窃盗、虚偽、隠蔽」に尽きると訴えた。

検察側は、HuaweiがCiscoのルーターのソースコードや、T-Mobileの携帯電話試験技術などを含む、米企業5社の営業秘密の窃取を共謀したとみている。

これに対しHuawei側は、性質の異なる複数の事案を、検察が一つの組織的陰謀として結び付けていると反論した。弁護人のブライアン・ヘバーリグ氏は、これは陰謀ではなく競争の問題だと主張し、一部社員の個別行為を会社全体の犯罪に拡大解釈すべきではないと強調した。

もう一つの争点は対イラン制裁違反を巡る問題だ。検察は、Huaweiが香港企業Skycomを通じて、禁輸対象となっている米国製の機器や技術をイランに供給し、関連資金を国際金融網を通じて移動させたと主張している。

起訴状には、共謀のほか、銀行詐欺や電信詐欺、資金洗浄、司法妨害などの罪状も盛り込まれた。Huaweiはこれらすべてについて無罪を主張している。

今回の裁判は、Huaweiが中国のAI半導体の国産化を支える中核企業として存在感を高める局面で始まった点でも注目される。Deepseek V4のリリース後には、ByteDance、Tencent、AlibabaなどがHuaweiのAscend 950シリーズの調達を進めており、Huaweiは今年、950PRを約75万個出荷する計画だと伝えられている。

もっとも、NVIDIAとの差はなお大きい。Epoch AIは今年、HuaweiのAI向け演算能力の供給規模がNVIDIAの4%未満にとどまると推計し、高帯域幅メモリ(HBM)を主要なボトルネックとして挙げた。

米商務省の産業安全保障局(BIS)も2025年、Ascend 910B、910C、910Dなどについて、輸出規制違反のリスクを警告していた。訴訟の行方は、米中のAI半導体競争とも重なるだけに、Huaweiのグローバル事業にどのような影響を及ぼすか注目される。

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