Appleが初の折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」を披露した。発表直後に公開された実機写真や初期レビューでは、内側ディスプレイ中央の折り目が完全には解消されていないことが確認された。ただ、角度や照明条件によって見え方は異なり、通常利用では目立ちにくいとの評価が出ている。
TechRadarなど海外ITメディアやSNS上の投稿によると、Appleは10日(現地時間)に「Surprise & Shine」イベントでiPhone Duoを発表し、折りたたみスマートフォン市場に参入した。Samsung Electronicsが2019年に初代「Galaxy Fold」を投入して以降、市場形成が進んできた分野にAppleが後発で加わる形となる。
Appleがこれまで折りたたみスマートフォンの投入を急がなかった背景には、同カテゴリーの課題とされてきたディスプレイの折り目への対応があったとみられている。発表前からiPhone Duoは「折り目が目立ちにくい」との観測が出ていたが、実機では完全な解消には至らなかったようだ。
もっとも、初期評価はおおむね良好だ。Appleは内側ディスプレイに専用のナノテクスチャ仕上げを採用し、映り込みや反射を抑えたと説明。加えて、光学透明接着剤を用いて折りたたみ時にディスプレイ層が滑らかに動くよう設計し、負荷と折り目を最小限に抑えたとしている。
実機を確認したレビューでは、正面から見た場合、折り目はほとんど判別できないとの声が目立った。マットな質感のディスプレイが反射光を抑え、視認性の向上につながっているとの評価もある。一方で、斜めから見た場合や特定の照明環境では、画面中央を縦に走る折り目が確認された。
折りたたみスマートフォンの利用者の間では、折り目は使い続けるうちに気にならなくなるとの見方もある。実際、ユーザーからは「折り目を大きな問題と捉える理由が分からない」「使っていても支障はない」といった反応も出ている。
iPhone Duoの折り目を巡っては、有無そのものより、実際の使用時にどの程度意識されるかが焦点になりそうだ。折りたたみディスプレイは日常的に開閉を繰り返す構造上、折り目の完全な解消には物理的な制約が伴うためだ。
TechRadarの編集者(At Large)であるランス・ウラノフ氏も、試用段階では折り目による不便さはごく小さいと評価した。正面では折り目をほとんど識別できず、マットディスプレイが不要な反射を抑えているとしている。
一方、第1世代製品ということもあり、一部機能は従来のiPhoneと異なる。iPhone DuoはFace IDではなくTouch IDを採用しており、Appleは折りたたみ構造に合わせてiOSも新たに設計したとしている。それでも、ディスプレイ仕上げやヒンジ構造など、折り目をできるだけ目立たせないことに開発の重点を置いたとみられる。
後発参入となるiPhone Duoにとって、初号機でどこまで完成度を示せるかは重要なポイントだ。現時点の初期評価を見る限り、折り目の完全解消には至っていないものの、実使用で大きな違和感を覚えにくい水準まで抑え込んだ点は一定の成果として受け止められている。