写真=Microsoft「Surface Duo」

Appleは9日(現地時間)、初の折りたたみiPhone「iPhone Duo」を公開した。折りたたみ端末で「Duo」の名称を採用するのは、Microsoftが2020年に投入した「Surface Duo」に続く例となる。Appleは端末発表と同時に開発者向け対応も前倒しで進め、10月配信予定のiOS 27.1でアプリの完全互換性を提供するとしている。

MicrosoftのSurface Duoは、折りたたみ市場の初期に登場した先行製品だった。ただし、採用したのはフレキシブルディスプレイではなく、5.6インチのOLEDパネル2枚をヒンジでつないだ構成だ。前年に発売されたGalaxy Foldでヒンジや画面耐久性を巡る議論が広がったことを受け、Microsoftは単一の折りたたみディスプレイではなく、2画面方式を選んだ。結果として、中央には明確な継ぎ目が残った。

これに対し、iPhone Duoは実際に折り曲げられるディスプレイを採用した。Appleは、しわを最小限に抑えるよう設計したカスタムのナノテクスチャディスプレイ素材を前面に打ち出している。折りたたみディスプレイの技術がこの6年で成熟したことを踏まえ、AppleはSurface Duoが採らなかった方向に踏み込んだ格好だ。

Surface Duoの課題は、ハードウェア以上にソフトウェア対応にあった。発売当時はソフトの安定性不足に加え、カメラ性能や競争力を欠く仕様も指摘された。Microsoftは翌年に改良版の「Surface Duo 2」を投入したが、流れを変えるには至らず、製品は最終的に終売となった。

Appleは同じ失敗を避けるためか、異例の早い段階から開発者支援を進めている。発表当日に開発者向けページを開設し、iOS 26、iOS 27.0、iOS 27.1の3段階でアプリ対応方針を示した。完全互換は、10月に同時配信するiOS 27.1から提供すると発表している。

また、16日から17日にかけてグループラボ形式のセッションを実施し、23日には写真、カメラ、SwiftUI、UIKitに関する質疑応答を予定する。さらに今月中にはグローバル向けワークショップも予告しており、サードパーティーの開発者が発売前にアプリを調整できる時間を確保した点も、Surface Duo時代との違いといえる。

両製品の差を分ける要素の1つは、市場投入のタイミングだ。Surface Duoが登場した当時は、折りたたみというフォームファクター自体がまだ実験段階に近く、ハード面の妥協とソフト面の未成熟が重なった。これに対し、iPhone Duoは市場で一定の検証が進んだ後に参入し、ディスプレイの完成度とアプリ生態系の準備を並行して進めている。

「Duo」という名称が今回は失敗ではなく成功例として定着するかどうかは、10月の発売後に見極める必要がありそうだ。

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