韓国科学技術情報通信部は10日、「4極3特 地域自律型R&D事業」を7圏域で本格始動したと発表した。従来の中央政府や市・道単位を中心とした地域研究開発の枠組みを見直し、各圏域が成長戦略と重点技術分野を主導して設計する体制へ移行する。事業の推進は、KAISTなどの科学技術院や政府出資研究機関が支援する。
同日、同部は韓国科学技術院(KAIST)で同事業の出発式を開催した。
「4極」は中部圏、湖南圏、大慶圏、東南圏の4広域圏を指し、「3特」は江原特別自治道、全北特別自治道、済州特別自治道を示す。2026年には7圏域に計789億ウォンを投じ、2027年以降も支援規模を段階的に拡大する方針だ。
今回の事業では、中央政府が個別課題を企画して地域に配分していた従来方式を改める。各圏域が産業基盤や科学技術力、企業ニーズを踏まえて必要なR&Dを自ら設計するのが特徴だ。科学技術情報通信部、地方政府、R&D支援団、科学技術院、政府出資研究機関、大学、企業が連携して圏域別の成長戦略を策定し、4極では各3件、3特では各2件の計18分野を重点技術として選定した。
中部圏には131億ウォンを配分し、半導体、先端バイオ、先端モビリティを重点分野とする。大田の基礎R&D力、世宗の政策・実証機能、忠南・忠北の製造・産業化基盤を結び付け、技術開発から実証、事業化までをつなぐディープテック生態系の構築を目指す。
湖南圏も131億ウォンを投じ、半導体、エネルギー、モビリティ分野を育成する。光州のAI・半導体設計力と全南の再生可能エネルギー・素材基盤を生かし、AI基盤の先端産業の育成につなげる。
大慶圏には131億ウォンを投入し、モビリティ、ロボット、システム半導体を重点分野に据える。大邱・慶北の自動車部品や電子通信などの製造業基盤を活用し、ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)、フィジカルAI、エッジAIを軸とする「ロボットベルト」の構築を進める。
東南圏も131億ウォンを配分し、造船分野のAX、電力半導体、先端航空推進技術を重点化する。釜山・蔚山・慶南の造船、機械、航空分野の製造基盤と研究機関の技術力を組み合わせ、製造現場での実証から事業化までを支える体制を整える。
3つの特別自治道では、江原特別自治道が機能性バイオ素材とセラミック材料に88億ウォン、全北特別自治道が特殊目的機械と微生物基盤のフード・ヘルステックに88億ウォンをそれぞれ投じる。済州特別自治道は、分散エネルギーと農畜水産資源を基盤とするバイオ分野に88億ウォンを配分し、KAISTと済州大による融合大学院の設立も進める。
圏域別の事業団は、科学技術院と政府出資研究機関が担う。各事業団は大学、企業、イノベーション機関をつなぎ、事業企画から課題管理、成果の横展開までを統括する。市・道ごとに分散していた研究力や産業基盤、実証環境、人材を圏域単位で結集し、大型の融合型R&Dも進める計画だ。
ク・ヒョクチェ科学技術情報通信部第1次官は「今回の事業は、圏域単位で進める初の地域自律型R&Dだ」とした上で、「研究成果が企業の成長と質の高い雇用につながり、新たな人材と投資が再び研究開発を促す好循環を地域に根付かせたい」と述べた。